美ヶ原高原にそびえ立つ、噂に名高い『王ヶ頭ホテル』を目的とした山歩きをしてきました。12月10日(木曜)~11日(金曜)のこと。
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10月の初め頃、何気なくネットで王ヶ頭ホテルの空室情報を見ていたら、“満室”の文字で埋め尽くされた師走の月に、『残室1』の文字を発見。( ఠ_ఠ )
ちょうど12月はヨメ氏の誕生月。しかも誕生日の少し前に“空室”があったものだから、すかさずポチッと予約ボタンを押していた。
さて、王ヶ頭への山歩きの話。いや、王ヶ頭ホテルの話になりそう…。
普段 尻に敷かれぎみのボクとしては、ここぞとばかりにアピールしながら山歩きを開始します。
予約が大変だったこと、お値段も大変だったこと、部屋からの眺めやお風呂がスゴいこと、料理が美味しいことなどなど、ここぞとばかりにドシドシ恩着せがましく話します。
がしかし、うちのヨメさんはそんなことには目もくれず、がしがしマイペースでとんがりアンテナ塔が印象的な王ヶ頭ホテルへと歩いてゆくのでありました。
出発は“山本小屋ふる里館”から。駐車場の景色からしてもう絶景で、愉しい山行となることがうかがえます。
そう云えば、駐車場までの少し手前の道路で“一回転していた車”にはとても驚いた。まるでスケートリンクの様なアイスバーンの道を、まるで“山の無いスタッドレスタイヤ”で来ちゃったら、そりゃあクルクル回ります。
ボクらで押して車の向きを変え、素早く安全な方へ戻すことができて事なきを得ましたが、ボクがもし猛スピードで突っ込んでいたらと思うとゾッとします。
これからの季節は特にタイヤのチェックは念入りにしなければなと肝に銘じた出来事でした。
王ヶ頭へゆく前に、まずは来年の干支にあやかって『牛伏山』へ立ち寄ります。駐車場から王ヶ頭、そして王ヶ鼻へは真っ直ぐに歩いてゆくと90分程度で到着してしまうため、15時のチェックインに合わせて、ゆっくりとたっぷりと道草を愉しみながら歩きます。
たくさんの電波塔が象徴的でもある“王ヶ頭ホテル”は、実はここ、牛伏山から見る山容が一番ステキなのではないのか!と思えるほど、スケールの大きい広大な景色を目の当たりにできて感動を覚えます。
しかもこの日は平日の木曜日なので、ほとんど人に会いません。ギャアギャアうるさいのはきっと、ボクがヨメ氏に王ヶ頭ホテルのことを熱く語っている時のことだろう。
『美しの塔』では、思っていたスケールよりも小さくて逆の意味でビックリし、鐘をけたたましく鳴らしてボクらの存在をアピールして楽しく過ごします。
なんせの~んびり歩いてゆかないと、あっという間に王ヶ頭ホテルへ着いてしまいます。ポケモンのジムもあって本当に良かった♪
次の休憩ポイント『塩くれ場』ではお昼ごはん。寒さ対策として“静岡おでん”にしました。これが何とも大正解でホットひと安心。
大根も卵もちくわもほっかほか。静岡名物の黒はんぺんもほっかほか。だし粉をかけたら風で飛ばされて少し勿体ないことになったが、こうした寒い時期の山ごはんはもう温かいものに限ります。
とは云え此れとは矛盾するのだけれど、温かいものを食べながら、天然の冷蔵庫で冷えた“日本酒”を呑むと最高に美味しく感じるのはなぜだろう。
好みの違いもあるとは思うのだけれど、ボクはこうして、熱々のものを食べながらキンキンに冷えた日本酒やウイスキーを呑むことが何よりも大好きです。
王ヶ頭ホテルを一度経由してから今度は『王ヶ鼻』へ向かいます。
先ほどのランチで呑んだ酒はもうとっくに覚めていると思うので、景色に酔うとはまさにこのことか。
北アルプスが真正面に望め、あまりにもその景色が素晴らしくて言葉を失います。カラダが冷えるまで、随分と王ヶ鼻で景色を見ていたようでした。
さて、いよいよ次は美ヶ原の最高峰『王ヶ頭』へ向かいます。
王ヶ頭はホテルの裏に位置しているので、王ヶ頭ホテルへ戻ることになりますが、帰りのルートは途中から分岐する“アルプス展望コース”を歩いて向かいます。さらに景色が良くて嬉しい限りでした♪
これにて、
日本百名山
夫婦一緒に:44座
bebe :44座
ケーコ :45座
わ~い、わ~い♪
(※どこかのblogのオマージュ)
…いや別に百名山を狙っている訳ではないのだが、普通に山歩きしてきただけなのに、こうして改めて数えてみると意外と結構な数の百名山を歩いているのだなと驚いた。
来年は北海道の山々でも歩いてこようかしら。
さぁ、あっという間に15時20分。待望の『王ヶ頭ホテル』へチェックインする時間帯となりました。
エントランスへ入り登山靴を脱いでいると、客室係の可愛いおねえさんが登場し、部屋までエスコートしてもらいます。そして王ヶ頭ホテルの説明と過ごし方についての説明を受けるのです。
ところが挨拶もそこそこに、客室へ入った瞬間から目に飛び込んでくる“窓からの景色”がとにかく素晴らしくて、実はあんまり聞いていない…。
お風呂の時間とごはんの時間だけはしっかり把握していたので特に問題はなかったけれど、客室の窓からの“借景”が本当に素晴らしくてまいっちんぐ。
ヨメ氏の誕生日山行と云いつつも、自分が一番愉しんでしまった感は否めません。(~_~;)
部屋で日没まで過ごして夕焼けを堪能したら、18時30分の“晩ごはん”の前にお風呂へ行ってきます。
お風呂は温泉ではありませんが、“内湯”と“露天風呂”と“貸切風呂”の3種類があって、どれもこれもが本当に良い塩梅。
特に片側一面の窓が大きく開け放てる“露天風呂”が最高に良い塩梅。凍てつく風を顔に受けながらの入浴が、なんと心地よいことか。星空も綺麗に見えて、まさに至福のひとときでした。
そして『ごはん』がこれまたスゴかった♪ 前菜からすんごいんです♪
お品書きを見ただけでお腹いっぱいになるメニューで嬉しくなります。しかしながら、大食漢なボクら夫婦でもお腹いっぱいになるメニューでしたから、少食の方でしたらきっとノックアウトされていたに違いない。
最後の〆に出てきた“鯛茶漬け”がすこぶる美味しくて、お代りする意気込みで食べましがどうにもこうにも無理でした…。
部屋へ戻ると、食べ過ぎたヨメ氏はベッドの上で休憩し、ボクは部屋着の作務衣から防寒着に着替えて星空を見に外へ出かけます。
コタツのある畳スペースで大の字に寝ないだけまだマシですが、こんな素晴らしいところに来ているのにヨメ氏普段と何ら変わりません…。満天の星空を見ずして夢の中では果たして何を見ているのやらだ…。
翌朝。日の出の時間は6時40分頃。
1階ラウンジ前のウッドデッキテラスや、屋上の展望デッキにはみんなご来光を求める客でにぎわっていました。そのどちらにも足を運んでみましたが、とても寒いしなかなか日は昇ってくれません。
ボクは辛抱たまらずに引き上げて朝風呂へ。誰もいない露天風呂の窓を開け放して、浴槽の中からひとりご来光を拝みます。よい風呂でした♪
今回ボクらが利用した王ヶ頭ホテルのプランは、『南館 和洋室 大人2名様以上スタンダードプラン』と云うもので、部屋から見える景色は左から順に、秩父連峰、八ヶ岳、富士山、南アルプス、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、そして北アルプスの一部の山並みが見られる其れは其れは素晴らしい客室でした。
〈朝ごはん〉
そして王ヶ頭ホテルそのものが素晴らしく、ホテルまでのロケーション、ホテルから見えるパノラマの景色、リラックスできる客室、心地の良いお風呂、舌鼓を打つ晩ごはんと朝ごはん、そして何よりスタッフの“おもてなし”の心遣いにとても感心しました。
さて なんだかんだありましたが、たいそう喜んでもらえた誕生日山行となったのは嬉しい限り。
ただGoToトラベルの恩恵を受けたことはナイショの話。今回も良き山歩きでした♪