双六小屋テント泊山行

秋雨前線の切れ目の晴れ間を狙って、延び延びになっていた『北アルプス』の山を歩いてきた9月5日(日曜)~9月7日(火曜)の話。

先ずは5日の日曜日、奥飛騨温泉郷は栃尾温泉の“民宿 富久(とく)の湯”で前泊して英気を養う。『料理 温泉 客室』などなど、コストパフォーマンのとても優れた宿だった。
そして6日の月曜日。緊急事態宣言中での山歩きのため、できるだけ人の少ない平日を狙っての山歩きとした。天気はそれほど良いとは云えなかったので、登山者もいつもよりは少なめに感じます。

 

スタートは市営新穂高第3駐車場(無料駐車場)から。月曜の朝4時半で6割の入り具合。日の出は5時半ぐらいなのでまだ周辺は薄暗く、久しぶりにヘッデンを灯して歩きはじめます。

 

今回の山歩きの目的は『テント泊』と『おNewのザック』の2つ。
本当はも一つ、水晶小屋まで縦走して行ってヤタガラスで有名な“水晶小屋Tシャツ”を買いにゆく目論見を立てていたのだけれど、経由地の三俣山荘テント場の休業期間があったり天気予報が悪かったりで、欲張り山行は止めにした。

 

てことで、笠新道でゆく笠ヶ岳もまた次の機会に歩くことにして、先ずはズシリと重い久しぶりのでかザックを担ぎ“小池新道”の登山口まで進んでゆく。途中で出くわす“わさび平小屋”の様々な名物は、下山後に食べることをヨメと約束し、お尻を叩いて先へ進んでゆく。

 

わさび平小屋で用を足し、水を汲み、“小池新道”へIN。

それにしても初めて歩く小池新道、とても歩きやすい。ごろごろある普通の石や岩が、どれもこれも表面が平らで本当に歩きやすいのだ。しかも段差も適度で足の運びが丁度よい。

とは云え、前日までの雨による湿気の影響と重たいザックによってバッテバテ。水をガブ飲みする。頭から勢いよく流れ落ちる汗を止めるため、手ぬぐいはもう頬っ被りだ。

 

やっとの思いで“鏡平池”と“鏡平山荘”へ到着し一息入れる。

名物の美味しいコーヒーフロートがバテたカラダの活力剤に塩梅良し。小屋の売店のおねえさんが可愛くておじさん胸キュンだ。バテたカラダのよい活力剤になりました♡

 

ところが、ここから先のお天気が急変しまいっちんぐ。“弓折乗越”までの1時間ほどの道のりが、、大雨は降るわ雹は降るわカミナリは鳴るわで戦々恐々に…。
先を行っていた登山者が続々と戻ってくる姿を見て、この先ボクらは進むべきかと大いに悩みます。

本来なら“落雷”からの安全を考えてボクらも戻るべきだったかもしれないが、直前にチェックした天気予報を信じ、恐る恐る先へ進むことに。
するとどうであろう…、雨雲は無くなり暑いほどに晴れてきます。ラッキーとしか言いようがない。
ザックカバーのかけ方があまりにも適当で、慌てふためいていた姿がうかがえます。とても残念な姿でしょうがない。(´Д`)

 

弓折乗越からはとても気持ちの良い稜線を歩くことができました。
真正面に見える“鷲羽岳”の山容が惚れ惚れするほどに美しい。その奥には…、目的としていた“水晶岳”の頭も見えていた。
それにしても“双六小屋”のテント場が見えてからが遠いのは噂通りだった。なかなか到着できずでじれったい。

 

さて双六小屋。当然ながらコロナ対策がしっかりと施されていた。先ずは石鹸で手を水洗いし、そして手をアルコール消毒し、おでこをリモート機器で検温し、やっとテントの受付をしてゆく手順であった。一人2000円×2人分をお支払い。
受付後…、ビールはNGであることを伝えられたのだが、小屋の受付のおねえさんがあまりにも可愛くておじさん胸キュンだ。申し訳なさそうに云うその姿におじさん胸キュンキュン。

 

お初の双六小屋のテント場。広いには広いが、やや傾斜が付いていて幕営地の選択がなかなか難しかった。
何とか平らな地面を探してテントを設営し寝っ転がる。池の向こうの山を見ながら、テントの外で“お疲れビール”を飲めないのは地獄のようであるが、コレばかりは致し方ありません…😭 ウイスキーボンボンで我慢する。

 

さて目的を達成した翌朝。

日の出を見るために展望のよいところまで出かけ、じっと目の前の素晴らしい景色を一人(ヨメ氏は爆睡)見ていると、横にいた初老の方々が、昨夜の“ビールが飲めなかったこと”を朝から一大事よろしく熱くお話しをされていた。

初老のじい、ボクらと同じ、テント泊のようであった。
岐阜県の、緊急事態宣言中の山小屋は、小屋泊の食事中に限りビールはOKとのことらしいが、「そんな事だったらやっぱり小屋泊にしておけば良かったな~」などと、後悔の念が非常に強くて笑った。

 

7日の火曜日。天気予報では朝から超の付く快晴だった。

本当は何処かにあともう一泊して、鷲羽岳か笠ヶ岳の頂きを狙うつもりであったのに、翌水曜日のお天気が暴風を伴う大雨の予報に変わりなく、泣く泣く下山することになった。

今回、景色の素晴らしい北アルプスの稜線歩きは、じっくりと堪能した訳ではないけれど、それでも心安らぐシーンを幾つも目の当たりにして、感動して帰路につきました。
矢張り初めて歩く山は新鮮で斬新で面白い!

 

鏡平山荘のテラスでの休憩中、前日の落雷を心配して戻ってきた登山者と再び話をしました。
安全を考え、双六小屋でのテント泊をあきらめて、鏡平山荘での小屋泊としたとのことで、少し残念がっている姿が垣間見えましたが、お天気によるこうしたケースの対処は本当に難しいと感じます。

 

帰りの“鏡平池”では、逆さ槍ヶ岳のバッチリな景色が拝めました。
翌日の悪天候を象徴するハロ(日暈)までばっちり👌です。

今山行で、ヨメさんがまともに撮ってくれた唯一の写真です。

 

下りも歩きやすかった小池新道を軽快に飛ばし、約束通り、わさび平小屋では大休止を決めこみます。

 

ラムネでのどを潤し、そうめんをのど越しで美味しくいただきます。無言であっという間に平らげてしまったのは言うまでもありません。


[そうめん800円 ラムネ300円]

またすぐにでも再訪したいお気に入りの場所となりました。やっぱり山は、生き返ります!

 

因みに今回の山行でとても印象に残ったこと。それは“トイレ”のあまりにも素晴らしい綺麗さでした。
わさび平小屋、鏡平山荘、双六小屋のトイレを利用させてもらいましたが、何処も本当に綺麗でびっくり仰天です。こんなにも綺麗なトイレなら、毎回100円の使用料を支払うのは当然だと感じたものでした。
北アのトイレ、素晴らしい♪


[フェールラーベン Kajka 65]

それから『おnewのテント泊用のザック』…。
木のフレームが特徴的で背負いやすくてポケットいっぱい付いていて機能的でとても便利なことこの上ないのですが、やはり重い……。頑張れば、慣れるものだと祈りたい…。

 

そして実は悲しい『後日談』ありです…。
双六小屋の“最新ニュース”に、「テント泊の方にはアルコール販売禁止」とのことでしたが、これは岐阜県の指示の誤りでしたと謝罪があり、「テント泊の方にもアルコールを販売してもいい」と訂正がありました!…とのこと。とほほ…。そりゃあないよ~😭

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