燕岳・大天井岳歩き〈後編〉

―――〈前編の続き〉―――

燕岳と大天井岳を歩いてきた北アルプスでの話。9月13日(日)~15日(火)のこと。

 

6年越しの思いを馳せ、『大天井岳』への登頂を果たしたら、今度は次なる目的のために“大天荘”へと戻り急ぎチェックイン。燕山荘と同じくマスクを着用して手続きします。そして同じく事前に記入して持ってきた“COVID-19チェックシート”も提出。

併せて、以前から気になっていた“インディアンランチ”のカレーはまだ食べられるのかを確認します。
「大丈夫ですよ!」とスタッフさんからの優しい返答。これでほっと一安心。

実は大天荘に泊まる大きな目的は“朝晩のごはん”なんだけれど、お昼のランチも絶品だとの呼び声も高く、これを食べずしては帰れないとの思いもあったんです。ランチは13時45分まで。

さてその“インディアンランチ”&生ビール。ボクはキーマカレーでヨメ氏はグリーンカレーを頼みます。各々1500円。サフランライスの他にナンまで付いており、本当に絶品でした♪ チャイまで付いてくるとは芸が細かい。

ランチで満腹になったあとは、小屋の食堂で呑みなおし。至福の時間を満喫します。ここに来る人ならばなんてことはない大天井岳。
されどボクにとっての今山行では経由地ではなくて目的地。6年前の“山行の情景”を思い出しながら呑む酒は、本当に格別の味がした。

そして待望の『晩ごはん』は16時30分からでした。やっと念願の『とんかつ定食』にありつけます♪ これが相当に美味しくてびっくり仰天です♪

・・・しかしながら、お昼ごはんを食べ終わってからまだ3時間30分ほどしか経っていません。運動もしていません…。昼から呑みまくっています…。
大天荘の場所がら、早立ちする登山者のためとは思いますが、この日のボクらにとってはあまりにも晩ごはんが早すぎた。( ꒪Д꒪) 白目

“とんかつ”は前泊が燕山荘の人の特権らしく、チェックインどきに魚とハンバーグの他に、とんかつが選べるようになります。
ヨメ氏が云うには、こんな標高の高い山小屋で、こんなに美味しくてこんなにも手の込んだ料理はなかなか無いのだそうだ。

しかも、見栄えも良くて綺麗に盛り付けされていて、とんかつの他の、カレー味のマリネやゼリー仕立ての副菜もあって、付合せが何もかもが美味しいとしきりに云っていた!!
…そのせいか、ヨメ氏、満腹でダウン。自分の寝床でひと休み。こんなことは初めてのこと。実はそんな姿を初めて見た。( ఠ_ఠ )

“大天荘”はとても綺麗な山小屋で、従業員の対応も皆さん感じが良くてまさに文句無し。このコロナ禍での営業は、半分の収容人数にするために、ロールスクリーンを設置して“仕切り”を設けたり、それに伴ってハシゴを増やしたりとやっぱり大変だったようです。

ところで、大天荘の“一般室”は空いているだろうと勝手に想像して“個室”の予約を取らなかったんですが、これが予想に反して大賑わい。と云っても上で述べたように、登山客の受け入れは半分にしていたようですが、今回のこの“山行の目的”を考えてみると大失敗。(´Д`)
個室一部屋でプラスα、8000円。一人当りが15000円となる訳ですが、ケチケチせずに個室にしておけばよかったなと残念で仕方がない…。
なもんで、この落ち度を生ビールで埋め合わせして帳尻を合わせます。

さて晩ごはんのあとの夜。まだ18時。食堂は照明が消され、かわりにランプの明かりが灯されてバータイムに様変わりしていました。
ランプの雰囲気が抜群で、標高2870mの食堂バーでおじさん寂しく一人呑み。ヨメ氏は満腹で未だに立ち直れておりませんでした。一人で心ゆくまで酔いしれます。

朝4時の星空観賞。
大天荘とその後ろにある大天井岳を眺めながら、4時45分の朝ごはん待ち。外のテーブルの上には霜が降りていました。ダウンが無いと、もちろん寒い。

スパニッシュオムレツがメインの“朝ごはん”は、これまた何処かのレストランのような朝ごはんで大変に美味でした。新鮮な野菜がありがたい。個人的にはとろろご飯が絶品でした。

そして食堂の窓からは朝日が望め、綺麗な雲海がお目見えです。

この日の山行は常念乗越を経由して一ノ沢へと下るだけだったので、ゆっくりな山歩き。と云っても朝ごはんを食べて身支度を整えたら、あっという間に山歩きスタンバイ状態になったので早々に歩き始めます。朝6時のことでした。

小屋泊はテント泊と違って朝の準備に余裕が持てるので、何やら癖になりそうです。

朝焼けの中をゆっくり歩行します。雲海を見ながら歩けた幸せを噛みしめながら、至福の時間を大満喫。


〈槍ヶ岳と穂高連峰〉

槍穂を見ながらの稜線歩き。歩が遅くなり何度も足を止めてその景色を堪能します。至福の時間を大満喫。

途中の面倒くさい山はスルーして、常念小屋で大休止。100円出してトレイを借ります。仮設型のトイレブースの中にもアルコール除菌スプレーがあって驚いた。

常念乗越では、一ノ沢登山口から車を停めてある“穂高駐車場”までのタクシーの手配をするために電話をします。3時間30分程度で下山する旨を伝え、標高差1160mを一気に下る準備に着手。上着を脱ぎ、手ぬぐいを頭に巻いて、Tシャツ姿へ切り替える。

ここでは“槍穂”の風景が見納めとなるので、じっくりと目に焼き付けます。

額に汗しながら、胸突八丁まで下りてくる。ここまでずーっとガスだったので、登ってくる登山者たちはみんな口を揃えて「上は晴れていますか?槍穂は見えますか?」と心配顔で聞いてきます。もちろん上は、きっとスッキリとした晴れ模様だったことでしょう。

一ノ沢登山口ではタクシーを予定通りにピックアップ。穂高駐車場までは6000円ほどでした。
無理せずのんびりと、北アルプスは表銀座の良いコースを歩いて来られました。初日こそ雨に降られたものの、あとは“晴天”に“星空”に“雲海”と、目を見張る景色を肌で感じ、コロナ禍での山小屋泊など、貴重な体験をしてこられたのはとても有意義な山行となりました。
此れも其れも、きっかけを与えてくれたスロさんのおかげだな。

―――あとがき―――

テント泊装備ではなかったので、1日目に頑張って中房温泉から大天荘までは行けないこともなかったのですが、また疲れ果てて“大天井岳の頂き”を踏まないとも限りませんから、今山行は“のんびり”をテーマで歩いてきました。

実は心残りが1つあるんです。
もう1日休みが取れたら、小屋泊は是非とも“ヒュッテ大槍”で〆たかったのです。ワインにパスタの晩ごはん。ああ…いったいどんなんだろう…。涎

コロナ禍での燕山荘と大天荘の“一般室”
コロナ前の、大混雑時のキャパオーバーのときの様子は知りませんが、コロナによっての『苦肉の策』が最良に思えてしまった感は否めません。
ソロなら畳一枚から二枚程度、夫婦やカップルなら畳二枚から三枚程度で、ロールスクリーンやカーテンで仕切ってもらえるのは、ものすごく良い対策だなと思ったんです。
コロナ禍が落ち着いた今後も引き続きこうしてくれていたら、また小屋泊でお世話になりに行きたいものです。

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