焼岳歩き with 中の湯温泉旅館

先月の7月12日、気象庁から“噴火警戒レベル”が1に引き下げられ、再び山頂までの立ち入りを許された北アルプスは『焼岳』を歩いてきた話。8月11日の木曜日、山の日のこと。

 

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ここ最近、快適で楽ちんな“前泊”の良さを覚えてしまい、磯B、癖になりそうでこれはマズい。今回は『中の湯温泉旅館』で宿泊した。勿論、県民割りを行使。東京の人たちには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです‥(^^;

 

中の湯温泉旅館の話は末尾に記録することにして、先ずは北アルプスの焼岳を歩いてきた話。

 

11日の山の日。この日歩く予定としていたコースは上高地から。したがってタクシーで宿まで迎えに来てもらい、6時には“上高地帝国ホテル前”まで運んでもらう段取りとなっていた。

 

よって朝5時に起床する。ところが‥‥窓の外からは「ザァーザァー」と雨の嫌~な音が聞こえていた。前日には部屋の窓から見えていた、あの綺麗な山の景色は何処へやらだ。

 

とりあえず、宿の朝ごはんを“おにぎり弁当”に替えてもらったものを部屋で食べ、作成会議となった。
ボク→山歩きは止めて、のんびり温泉三昧で良いんじゃね?
ヨメ→何のために前泊してんだよ!山の日だぞ、サッサと着替えて上高地まで行くよ!
結果=雨上がる。ヨメが大正解であった…^^;

 

山歩きのコースは中の湯温泉旅館に泊まっていた地の利を活かし、『上高地 帝国ホテル前→焼岳小屋→焼岳→中の湯温泉旅館P』とし、向こうから駐車場まで縦走して歩いてくるルートとした。
こちら側から歩いて行って、混雑しているであろう上高地からのバスに乗って戻るのが嫌だったからなのである。因みに宿からのタクシー代は3300円ほど。

 

田代橋のトイレ休憩所で、カッパ上下を着て身支度を整える。歩き始めは7時ちょうどのこと。
せっかくの上高地なのに、暑くてじめじめだ…。前日の天気予報では晴れ模様だったのに…、雨とはまったくツイてない。

 

この日の相棒は山仲間から譲り受けた『ゴッサマーギア G4-20』のザック。ボクには珍しい青色だ。でも700gと軽量でポッケが沢山付いていて使い勝手がすこぶる良い。
特に片側の深めのポケットが便利なのである。ウエストのポケットも大きめで物が沢山入る。背中には追加で板を入れてフレームを強化したから、ますますハードに使えそう。ありがと~♪

 

 

上高地側からはとても歩きやすい登山道。

 

スロースターターなボクにとってはとてもありがたい。ちょうど雨も上がったので、カッパ上を脱ぎ爽快に歩き始める。

 

ヒカリゴケ発見!

 

雨上がりの霞沢岳の山容が綺麗であった。
できればいつか、今は通行止めとなっているクラシックルートから是非とも歩いてみたいな。

 

長~いハシゴを登る。

 

もふもふの笹の中を過ぎると‥

焼岳小屋に到着。
トイレを借り、手ぬぐいを買う。

 

全体が柄模様で、デザインが可愛い。お気に入り。1000円。

 

焼岳小屋でヘルメットを装着し、展望の良い小高い丘を目指して歩いてゆく。

 

 

なんとも周りの景色が抜群に良い。

 

動きのある雲は、その一瞬で山の表情がどんどん変わるから、見ているだけでとても楽しい。

 

焼岳へ向かう途中のポイントから、大正池が見える。
大正4年の焼岳の噴火によって、梓川が堰き止められてできた大きな池が“大正池”なのだと知る。

 

笠ヶ岳の山容もドラマチックだった。そちらへも‥いつかテント泊で歩いてみたいなと思っている。

 

晴れたりガスったりの焼岳の荒々しい山頂が、だんだん近くなってゆく。

 

登山道も荒々しい。

 

そんな山頂直下、下山中の登山者が落とした頭大ほどの大きな岩が、ヨメさん目がけて上から転がってくるものだからもう大慌て‥。( ꒪Д꒪)
ギリギリセーフでなんとか避けられたが、せめて「ラーク!!」って叫んで知らせてほしかった。

 

焼岳(北峰)、山頂。
上高地側の登山口から、ほぼ同じペースで歩いてきたおじさん二人組と健闘を称えあう。そのおじさん達、昔あそこはこうだったああだったとか言い合いながら登っており、焼岳登山は何やら思い出巡りのようで、傍から見てて大変面白かった。

 

噴煙がものすごい勢いで出続けていた。さすがは活火山の山である。怖いぐらいだった。

 

焼岳の頂きを踏んだあとは、中の湯温泉方面へ下山する。反対側も、景色が良くて感動する。

 

すると‥比較的近い斜面にクマがいた!!( ఠ_ఠ )
山で野生の熊と遭遇するのは初めてのこと。
周りに登山者が大勢いたのでそれほど恐怖心は無かったが、ヨメと二人で歩いている時にこのパターンでは、確実に恐れおののいている。

 

焼岳。初めて歩く山はやっぱり楽しい。
雨だからといってぐずぐずせずに、山へくりだして本当に良かった。とても気持ちの良い“山の日”山行でした。

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さて前泊した『中の湯温泉旅館』とプラスαの話。
チェックインは割と早く13時と嬉しい。けれど高速道路の混雑を避けるため、家も割と早く出たんで時間的余裕がありすぎた。

 

こんなときはお城見学である。『松本城』へとゆく。
観覧券は一人700円。市営開智駐車場は1.5hで300円。とても有意義な時間であった。涼しくて見晴らしも最高。王ヶ頭ホテルのアンテナ群が目立っていた。

 

11時には、食べてみたかった洋食屋さん『おきな堂』へゆく。
いつも観光地へゆくと蕎麦とかうどんとかそんな類のお店ばかりなので、たまには老舗のお店で洋食が食べたかったんで探したのである。
大当たり!この店、大正解であった。1hまで無料の駐車場アリも嬉しい。

 

ここには何と“ボルガライス”あったのだ。オムもソースもカツもべらぼうに旨い。

 

 

ヨメは肉厚のポークステーキ定食。少しもらってみたら、そっちもべらぼうな美味しさだった。また絶対に再訪したい。因みにデザートで食べた“桃のパフェ”も感動的な美味しさ。

 

そうこうしてやっと中の湯温泉旅館へチェックイン。13:30分だった。ほぼ定刻通りにIN。広いロビーで親切な説明を受け、鍵を受け取り部屋へ。
便所と洗面所は共同の、登山者向けと位置づけられる『焼(YAKE)』と云う部屋だった。窓からは前穂高岳と明神岳が見えていた。

 

 

登山の利用で宿を選ぶ際、媚びない文章と的確な内容に惹かれ、ボクは月山ももさんの“山と温泉のきろく”を参考にさせてもらうことが多い。そんな氏も記事でちらりと言っていたように、やっぱり次はもう少しだけ奮発して、焼よりも“穂高”の部屋に泊まりたい。

 

しかし「焼」でも、晩ごはんが何もかもとても美味しかったのは本当に良かった。何よりお米が美味しくて、久しぶりに三杯もお代わりしてしまうほど‥。
朝ごはんは早立ちするため“おにぎり弁当”に替えてもらったのだが、そのおにぎり🍙がこれまた旨いのなんの。きっと朝ごはんも、美味しかったのだろうなと想像ができるほど。

 

無色透明の温泉も、気持ちが良くて、たまには良かった。
缶ビールに、大好きなキリンラガーがあるのも良かった。

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合計距離: 10.92 km
最高点の標高: 2433 m
最低点の標高: 1453 m
累積標高(上り): 1102 m
累積標高(下り): -1023 m
総所要時間: 07:00:45
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