ピノキオ小屋泊山行

今年の夏の山行は、涼しいところで10時間ほどの、少し長く歩けるところ(上高地in→槍沢ルート→槍ヶ岳)を考えていました。ヨメさんの足の状態(足底腱膜炎)を考えてのこと。それに加え、8月いっぱいで終了となる“県民割”の恩恵にもあずかる予定でいました。

 

ところがどっこい、泊まる予定(22日㊊泊)としていた山小屋『ヒュッテ大槍』のスタッフがコロナウイルスに感染し、山小屋の営業が自粛となってしまいてんてこ舞い。槍ヶ岳への登頂よりも、ヒュッテ大槍のごはんを目的としていたものだから残念極まりなし。
大慌てで次なるターゲット先を見つけ、お天気の良さそうな“中央アルプス”方面へと矛先を変更したのでした。

 

そして見つけた次なる目的地は、『空木岳(うつぎだけ)』と『檜尾小屋(ひのきおごや)』でした。登ってみたかった百名山と、泊まってみたかった山小屋です。
特に檜尾小屋は、2022年の7月22日に“避難小屋”から“営業山小屋”として生まれ変わったばかり。ふんだんに使われているヒノキの香りが小屋中にぷんぷんしてました。なんとも心地よいリラックス効果です!

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さて先ずは山歩きの話。8月22日㊊~23日㊋のこと。

スタートは“駒ヶ根高原スキー場の駐車場”から。7:45頃到着。家からは3時間15分ほどで着いた。平日早朝だったから高速道路はガラ空きであったが、高速道路料金がべらぼうに高くてまいっちんぐ…( ꒪Д꒪)

 

速攻で身支度を整えて、“菅の台バスセンター”のバス乗り場へと向かう。二人いると、一人はバスに並びもう一人はバスとロープウェイのチケットを買う係に徹することができるので、比較的スムーズに時間を使うことができた。それでもバスは45分待ち、ロープウェイは30分待ちだった。

 

駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅から千畳敷駅までは約7分ほどで到着。密密で久しぶりに満員電車に乗っている気分であった。コロナ感染対策とは何処へやら。

 

千畳敷の2612カフェでお昼ごはん用のカツサンドを購入し、“極楽平”へ向かって山歩きを開始する。

 

[チングルマの群生]

残念なことに千畳敷へ着いた途端、あたりはガスガスで展望無し‥。青空バックの千畳敷カールを期待していたのだが、まぁ雨が降らないだけマシである。

 

ちょっとだけ宝剣岳を感じにゆく。でもガスガスだったので、やっぱり途中で引き返す。

 

下から見上げる千畳敷カールはガスで残念だったが、上から見下ろす千畳敷はとても綺麗であった。その後、極楽平へ戻り、島田娘ノ頭、ホシガラスを経由して先へ進む。

 

[迫力の岩稜地帯]

「おお!」と思わせてくれる天候になってきた。

 

先を急ぎたいが、初めて歩くアルプスの山道はどこから見ても景色が美しい。困ったことに足がどんどん遅くなる。

 

これも良い風景。こうした稜線チラリズムが最高だ。

 

濁沢大峰へ。

 

でもって檜尾岳、到着。結局間に合わなかった‥。ガスで何も見えず‥。
山頂標識越しに見える可愛らしい檜尾小屋を楽しみにしていたのだが、残念賞だ。

 

でも少しの間、檜尾岳山頂からおりたところでガスが引くのを待っていたら、こんなメルヘンな景色が目に飛び込んできた!
山の上にちょこんと鎮座する姿が可愛らしい。アレが『檜尾小屋』、愛称“ピノキオ小屋”であった。

 

素晴らしく綺麗に整地されたテント場を通り、この日の宿泊地『檜尾小屋』で受付をする。

 

有料の山小屋化の形態変更に伴い、営業中は小屋泊もテント泊も予約が必須事項となっている。一年目は初年度特別料金で一人“素泊まり6500円”であった。

 

さて目的の一つの檜尾小屋。

 

かまぼこ屋根と切妻屋根の組合せが特徴的で、小屋の内外は新装オープンと相まって、とにかく何もかもが綺麗で好印象。
増築された切り妻屋根の宿泊棟なんて、床も壁も天井も全部がヒノキの木材で構成されているものだから、心底とても気持ちが良い小屋だった。

 

 

小屋の定員は23人とのことだが、コロナウイルス感染対策として人数を制限しており、カーテンで個室化できるスペースも通常以上に広く使用できるようになっていた。
さらに、カーテンによる目隠しの配慮も素晴らしいのだが、壁に付いている棚の使い勝手が最高に良い塩梅であった。

 

共用棟のロフトにお酒も呑める“フリースペース”あり。
こりゃ‥お尻に根っこ生えちゃうわ~‥。^^;

 

売店の品揃えがすごかった!

 

キンキン冷え冷えの缶ビールと缶酎ハイがあることが分かっていれば、わざわざ重たいビールを持ってこなくても良かったなと軽く後悔する。おでんも袋メシもカップラーメンもあるんで、素泊まり小屋だけれど至れり尽くせりだ。

 

 

小屋内での火を使う炊事は、売店横の畳一帖ほどのテーブルの上でしかできないルールとなっている。大人数では少々手狭だとは思うけれど、食事は各々のスペースで食べることができるので何とかなりそうだ。
因みにこの日の晩ごはんは、“日清焼そば”とした。この焼きそばは沸かしたお湯を捨てる必要が無いため、こうした時に大変便利なのである。ソーセージとパプリカを一緒に茹でて、一石二鳥めし。

 

小屋のトイレがこれまた良い!
特にヨメや女性にとっては、トイレが広くて綺麗で清潔なのは、何にも代えがたい優先順位のようだ。朝方トイレに行ったら便器の内側に💩うんちがべったり付いていたが、再度トイレに行ったら真っ白い綺麗な便器になっていて驚いた。
山小屋でこのレベルを維持するのは本当に大変だと思うが、いつまでも綺麗な檜尾小屋のおトイレであって欲しいものである。男子は「小」も座りションで協力してほしいところ。

 

[宝剣岳と滝雲]

眼の前の景色を肴に、小屋前でしばらく晩酌中。
近い将来、ここにウッドデッキのテラスができるのだそうだ‥。最高のビアガーデンになりそうで今からもうワクワクである♪

 

[木曽駒ヶ岳と宝剣岳 方面]

―夕方―

 

[檜尾岳からの稜線]

[空木岳への稜線]

[空木岳]

人懐っこい小屋番さんから、あなた達は明日、「ここから檜尾岳へ登り返し、大滝山、熊沢岳、東川岳、そしてあの空木岳を先ずは目指して歩くんですよ」と説明を受けるヨメ。さらに「大丈夫、〝13時間〟も歩いて行けば駒ヶ根高原スキー場Pには着くから」と衝撃の助言も受ける‥。(^^;

 

―夜―

 

天の川も見える、とても星の綺麗な夜でした。
さすがは標高が2680mと高いだけはある。ウイスキーを吞みながら、一人遅くまで星を観てました。最高の景色であった。

 

―翌朝―

 

[中央に甲斐駒ヶ岳]

一瞬こうしてガスが晴れたりして朝焼けが拝めたりするが、この日は終始お天気の悪い予報となっていた。何よりも“風”がとても強くて、前日に説明を受けた稜線を満足に歩く自信が全く無い‥‥。

 

てことで‥空木岳へゆくことは早々にあきらめ、エスケープルートで下山することを瞬時に決めて、楽しかった檜尾小屋をあとにするのであった。

 

[赤沢の頭 までは結構険しい‥]

 

 

下山路は、檜尾尾根を歩いて下ってゆく。時間にして4h程度の山歩きだったのだが、これがやけに疲れたのであった。標高を下げて山を下りてゆくにつれ、蒸し暑さがガツンと体にまとわりついてくるのにはまいった。

 

次回来るときは、駒ヶ根高原スキー場Pから池山尾根を歩いて“空木岳”へゆき、“駒峰ヒュッテ”で無理せず一泊し、考えていた稜線を逆から歩いて“檜尾小屋”まで来ようかと思案中。

 

なんせ山の上で、最高の呑み屋を見つけてしまったものだからもう大変だ。『酒処 檜尾小屋』は、是非とも下山の前に立ち寄りたい山小屋である♪
ヒュッテ大槍と槍ヶ岳からの代替え山行、目的の山への登頂は共に達成できなかったけれど、これはこれでとても良い山旅となったのは嬉しい限り。

 


[鉄板の下山めし=駒ヶ根明治亭のソースカツ丼]

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合計距離: 12.46 km
最高点の標高: 2894 m
最低点の標高: 1216 m
累積標高(上り): 857 m
累積標高(下り): -2299 m
総所要時間: 23:47:45
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