
毎年の恒例となりつつあった鉢伏山荘の『冬期営業』小屋へ、熾烈な予約争奪戦を勝ち取り、今年も7人の山仲間と行ってきたお話。2/14㊏~2/15㊐の、久しぶりの雪山歩きのこと。

さて、先ずは楽しい雪山山行のこと。
久しぶりである。磯B、膝を怪我して以来ほとんど歩いていないから、実に四ヶ月ぶりのちゃんとした山歩きであった。
骨の内部が内出血して痛みを伴う〝骨挫傷〟という怪我は、基本的には安静にする以外の効果的な治療方法が無く、兎にも角にももどかしい時期が長く続き、やさぐれてしまいそうであった。笑

冬靴、アイゼン。久しぶりだと足が重いこと重いことびっくりする。
それでも、扉温泉から鉢伏山までのコースには危険なところなどはほとんど無いから、ゆっくりと一歩一歩、気持ちを込めて、雪を踏みしめながら歩いていった。

コースは〝去年歩いた山道〟と同様だったのも良かった。

仲間に引っ張られ、最後尾をのんびりと歩かせてもらった。

お天気の良さも幸いして、とにかく気持ちの良い雪山歩きであった。

展望の良いところへひょっこり出ると、そこからの景色はもう‥私たちだけの見晴らし山であった。登山者も少なく、静かで本当に良いコースだった。

北アルプスの大展望をしばらく目に焼き付け‥

この日の目的地の山小屋を横目に‥

鉢伏山の山頂を踏んでおく。
標高差にして950m程度、山行時間は5時間程であったが、今の私にとってはとても丁度良く、自分の調子が分かる適当な山歩きであった。

みんなでパノラマの景色をしこたま楽しんだあとは、鉢伏山荘『冬期営業』小屋へ向かった。
みんなの喉が、ビール欲しさにゴロゴロ鳴っている。笑

1年ぶりの、鉢伏山荘冬期営業の小屋は、8人定員。そしてこの日も満員御礼。
そこに、我々7人のにぎやかな仲間たちが割り込むのだから、残り1人の方には‥なんと申し訳ないことであろうか。

どんな人かしら? うるさくしないようにしよう! などと、おそらく口ばかりの謙虚な姿勢で小屋の敷居をまたぐと、なんとそこには!! 去年我々とご一緒だった方がいてびっくりサプライズ。

なんという巡り合わせか、それとも運の悪い方であろうか‥笑
いずれにしても、この日、最後の鉢伏山荘冬期営業小屋が、盛り上がったことは言うまでもない。

晩ごはんまでは、各々持ち寄ったおつまみで晩酌タイム。
ワインに日本酒に缶ビール。いったいどれだけ呑んだことやら。

宴もたけなわ。
窓越しから見るみんなの様子がはっちゃけてる。

6種類から選べるカレーは、ひとつがメンバーチェンジしていた。
左上のダモンカレーが旨いんだもん。

鉢伏山荘冬期営業小屋と北穂高小屋などで共同開発された、カルダモン香るカレーである。しかしここではもう食べられない。次は北穂高小屋へ行くしかないな…。

小屋の消灯は20時。
就寝組の他は、玄関土間で軽く宴会余韻を楽しむ程度でお開きとしたが、去年と同様、今年も残る1名の方に迷惑をかけていないことを祈るばかりである。


翌朝の光景。
八ヶ岳は蓼科山の左から昇る朝日が実に美しかった。

朝ごはんは7時から。リゾットとパンとスープ。今年も変わらぬ美味しさ。
パンの端を少しだけ残し、リゾットとスープの皿をきれいに拭い取る仲間が、なぜか得意げに鼻を鳴らしている。


そろそろ下山の時間。
今年で最後(!)となる鉢伏山荘冬期営業小屋が名残惜しい。

下りは、前鉢伏山に寄り道してから帰ることになった。
遠回りして大正解。見事な眺めだった。

この日も膝の調子は上々。
このまま無理のないリハビリ登山を重ねながら、早いところ以前の状態に戻って欲しいものだ。じゃないと、今年の春と夏の山行計画がどんどん変わってゆく‥。

そして、とても残念なお話。
鉢伏山荘の冬期営業小屋は、2026年の3月22日をもって冬期営業を終了するという。
この四年間、さまざまな媒体に取り上げられ、多くの登山者に愛された新進気鋭の冬小屋だっただけに、残念でならない‥。
詳しい理由は分からないが、山に精通した女性小屋番がひとり奮闘してきた姿を思うと、胸が詰まる。これからもっと応援したかった矢先だけに、なんとも惜しい。

そんな貴重な最後の年に、仲間と来られたこと、何よりだった。
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最高点の標高: 1931 m
最低点の標高: 1044 m
累積標高(上り): 1085 m
累積標高(下り): -1092 m
総所要時間: 02:54:45