遠い呑み屋『平標山乃家』

兎に角、食って呑んだ山歩きだった。…ん? 山歩きなのか…?これは…?汗
まぁよい。当初は〝谷川岳主脈縦走〟をする段取りで集まったのだから、これは立派な山歩きと位置付けたい。
9月30日㊏〜10月01日㊐の『平標山の家』でのこと。

 

ちょっと前の話。
仲間から「平標山から仙の倉山と万太郎山を経由して、谷川岳あたりまで歩いてゆくルート」の山行、一緒にどうですか?とのお誘いを受けた。
しかも今回の山行は、前回そのルートが悪天候で叶わなかった『リベンジ山行』なのだという。詳しくは〝こちら①〟と〝こちら②〟に書いてあるので割愛。

 

そして今回も、居心地が良くて美味しいごはんが食べられる山小屋“平標山の家”に泊まるのだと云う。噂はかねがね仲間から聞いてはいたので、ボクもヨメも山も小屋も興味しんしんであった。

 

そしたらいざ行かんとする縦走路の行く手を阻むかのように、あたりは一面ガスガスで雨まで降ってくる。そりゃあそうだ‥、この日も翌日も天気予報は終日雨予報。

 

とりあえず好天を願って小屋まで来たけれど、天に祈りは届かず〝また今回も〟願いは叶わなかったという訳だ。となると、いつもの呑兵衛のメンツが集まっているのだから、これは呑まない訳がない‥。

 

早速12時過ぎから残念会の開宴。
小屋のビールはなんと〝風味爽快ニシテ〟であった。ボクは初めて呑むビール。ほんのり甘い後味がクセになる旨さだった。

 

互いに歩いてきた山の話や、これから歩きにゆく山の話が全く尽きず、昼からずーっと宴もたけなわ。

 

雨が小康状態になったので、あらためて山小屋『平標山乃家』を隅々まで視察してみた。

 

ロフト付きの有料山小屋、通り抜けのできるエントランス、避難小屋、便所エリア、そしてテント場。と動線が一直線に並んでいて非常に使いやすい。
両方の小屋(有料小屋と避難小屋)からトイレへは雨でも濡れずに行けるし、テント泊の人もトイレが近くて便利なようだ。

 

小屋の窓からの景色は、皮肉にも歩きたかった谷川岳主脈稜線が見えていた。

 

木造の小屋は天井が高くとても温かい。屋根裏はなんだかギミックな仕掛けがあるようですごく興味が湧いたが、残念ながら“立入禁止”となっていた。

 

石積み化粧タイルのコンクリートの腰壁が、建物をしっかりと支えていて安心感があり、床下部にもなにやら仕掛けがあるようで心躍る建物だった。
外壁の横板張りをリャンコ(互い違い)に組んで、出隅のディテールをデザインしている設計者の〝爪跡を残す〟的な意匠がとてもよい👌

 

さ~っとガスが一瞬晴れて、平標山がお目見えする。
紅葉はおそらく、来週あたりが見ごろなのかしら。

 

“平標山の家”の、朝、昼、晩のごはんがべらぼうに美味しかった。※以下 食べた順。

 

昼ごはん:スパイス山カレー(金土日10-14時のみ。限定15食)※でも残念ながらカレーの提供はこの年(2023年)でもうおしまいとのこと。

 

晩ごはん:天ぷらと煮物の盛り合わせ御膳

 

朝ごはん:カニかまエッグとご飯のお供御膳

 

毎度毎度、和気あいあい盛大に反省会させてくれた小屋番さんと女将さんに感謝し、雨雲の切れ目を見計らいながら、また来年の再訪(リベンジのリベンジ山行)を小屋番さんと約束して二日酔いのていで下山するのであった。
今回の呑み屋も実に遠かったという話。笑

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『平標山乃家』
営業小屋宿泊:二食付 8000円 夕食付 7000円 朝食付 6500円 素泊り 5500円。定員は13名程度とのこと。予約は電話のみ〈090-7832-0316(受付時間8:30〜15:30)〉
避難小屋宿泊:一人2000円 予約不要。
テント泊:一人500円 予約不要。

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