
尾瀬の檜枝岐村にある民宿『御宿 郷』に泊まってきた話。
10月18日(土)~19日(日)のこと。

2日間にわたる〝奥会津鹿フェス 2025〟に参加するため、近くに良い宿はないものかと探していたとき、山仲間が推していた「ご飯の美味しい宿」のことをふと思い出した。

予約を入れて、いざ当日。

確かに──宿の雰囲気良し、女将さんの人柄良し、温泉良し、看板猫ちゃん良し。

そして何より、肝心のごはんが抜群に良かったのだった。

チェックインを済ませ、晩ごはん前にまずはお風呂へ。
宿には温泉の家族風呂程度のお風呂もあるが、歩いて2分ほどの場所に〝燧の湯〟があるため、宿泊客の多くはそちらを利用するようだ。

やはり広くて大きなお風呂は、すこぶる気持ちがいい。
部屋から浴衣に着替えて行けるのもありがたい。防寒用に羽織半纏まで用意されている。
宿からは入浴パスを貸してもらえ、決められた時間(6:00~19:30)のあいだは何度でも利用できるとのこと。もちろん無料。

さて、評判の晩ごはんは──本当に素晴らしかった。
季節柄、今回はきのこ尽くし。
どの皿も絶品で、飽きることなく、最後まで美味しくいただいた。
初めて食べたサンショウウオの天ぷらも良かった👌
舞茸ごはんなど、食べ始めたら止まらず、気づけば大盛り三杯。

その後は部屋に戻るなり、部屋呑みもできずにお腹いっぱいでお布団の上に撃沈‥。

翌朝、扉を開けて廊下に出ると、モーニングにゃんこが待っていた。

まずはココちゃん(猫)と朝のふれあいタイム。

朝食のため1階食堂へ下りると、今度はウニちゃん(猫)が各テーブルを巡回中。
ボクらのところへは、なかなか来てくれず、おあずけを食らう。

朝ごはんもまた美味しい。
こちらも舞茸ごはんで、当然のように朝から三杯もりもり。
宿泊費は2食付きで一人12,000円。
奥会津鹿フェスのバイト代とかなんとかで、今回は珍しくヨメさんが支払ってくれた。

とても良い宿で大満足だった。
──が、ボクはもう、ここの宿へは来られないことを知り、しばし言葉を失った。
この2025年の12月1日から、『御宿 郷』は女性専用(子供も不可)の宿となり、あの美味しい晩ごはんの提供も終了するのだという。
朝ごはんのみ、希望があれば付けられる素泊まりスタイルになるそうだ。
きっと色々な事情があるのだろう。
けれど、最後にこんな美味しいごはんを食べられて良かったのか、それとも、この美味しいごはんも食べずにこの宿を知らなかった方が良かったのか――
お気に入りの宿を見つけたばかりなのに、なんとも残念で複雑な気持ちを胸に、ボクは御宿 郷をあとにした。

【御宿 郷】
〒967-0524 福島県南会津郡檜枝岐村上ノ台207-8
📞 0241-75-2358
・チェックイン:15時頃から
・部屋設備:浴衣、バスタオル、フェイスタオル、歯ブラシあり
・トイレ:男女共用だがとても綺麗。シャワートイレ完備。男子用小便器もあり
・廊下に共同冷蔵庫あり。持ち込みアルコールOK(空き缶・瓶は持ち帰り)
・自販機なし
・全館禁煙
・近隣にコンビニなし
・宿泊費:一泊二食付き 税込12,000円