奥会津鹿フェス 2025

道の駅・尾瀬檜枝岐の前にある「尾瀬檜枝岐温泉スキー場・センターハウス」で開催された、奥会津『鹿フェス』in 檜枝岐。
めでたく3回目の開催となるこのフェスティバルに、今年もヨメさんが“鹿革のあれこれ”を引っさげて出店してきた話です。
日程は2025年10月18日㊏〜19日㊐の二日間。

 

さて、今年も“革鞄工房BKG”としてブースを構えたのはヨメさん一人。
ボクはといえば、運転手兼カメラマン兼なんちゃって作業員。
あとは勝手に飲食を楽しんだり映画を観たりと、どちらかといえば自由人。
いや、正直に言えば「足手まとい」です(笑)
膝を故障中で歩けず、重い荷物も持てず、商品説明なんてとてもできやしない。
それでも一応“内部スタッフ”として、フェス全体の雰囲気を俯瞰してみることにしました。

 

会場は今年も盛況。
鹿革や木工、アクセサリーの物販ブースに、鹿肉料理や飲食の屋台、子どもたちや大人が夢中になるワークショップまで、ずらり勢揃い。
どの店も楽しそうで、そして美味しそうな、そんなイベントです。

 

ヨメさんを含め、多くの出店者はこのフェスの主催者“おぜしかプロジェクト”代表の小山抄子こやましょうこさんを慕って集まった面々。
「害獣」を「財獣」に変えていく――そんな理念を掲げ、増えすぎた鹿を資源として活かす活動を全国へ広めている方です。

 

なんせ行動力が桁外れ。
3年で車の走行距離が11万kmというから、もう半分は車で暮らしてるんじゃないかと(笑)
その熱意と行動力には、いつも頭が下がります。

 

この夏、ボクとヨメさんが『知床連山縦走』の折に立ち寄った“知床自然センター”で、偶然にも「おぜしかプロジェクト」の展示を見かけたときは、思わず二度見。
「えっ、ここまで!?」と、北海道の果てで小山さんの影を感じてびっくりしました。

 

そんな想いを共有する出店者やスタッフが集うこのフェスも、もう3回目。
開催場所こそ毎回変わるけれど、顔なじみも増え、再会のたびに「お久しぶり!」とご挨拶。
新しく参加したお店との出会いもまた新鮮で、ヨメさんもあちこちで談笑しておりました。

 

来場者の顔ぶれもさまざま。
尾瀬帰りのハイカー、燧ヶ岳や会津駒からの下山組、温泉目当ての観光客に、ツーリング途中のバイカー。
あちこちから集まる人の流れに、山の匂いと湯けむりが混じる感じがなんとも良かった。

 

中でも印象的だったのが、ヨメさんのブース前。
「コーラ買えないんですけど…」
「自販機、壊れてます?」
と、そんな声が、ひっきりなしに飛んでくる。
いやいや、壊れてはいないんです。ただ、会場の都合でスイッチが切られてるだけ(笑)
一応、ていねいに説明しておいた。
それにしても――横に鎮座する“真っ赤なド派手なコカ・コーラの自販機”がまた、よく目立つ。
買えぬコーラを前に下唇を前に出すお客さんたちの姿も、なんとも微笑ましいフェスの風景だった。

 

さて、今回のヨメさんの主力ラインナップは、「鹿革に半田ゴテで鹿を描いたスキットル」や「メガネ柄の裏地付きメガネケース」、「親指型のサムサンドマグネット」などなど。
どれも旅立ってくれてホッと一安心。

個人的イチオシは、「ミトンじゃないミトン型ポーチ(緊急時はミトンとして使える)」でしたが、興味を持つ方は多くても、なぜか購入には至らず……。
惜しい、あとひと押し!というやつですね。

 

それでも嬉しいこともありました。
宿泊先『御宿 郷おんやど さと』で夕食時に隣り合わせたお客さんが、翌日わざわざブースに立ち寄ってお買い上げくださったのです。
こういう“つながりの連鎖”って、やっぱりイベントの醍醐味だなと感じました。

ちなみに「ドットコースター」の展示用に並べていた“木のカップ”も注目の的。
そのたびに「これは山梨・大菩薩嶺の丸川荘、前小屋番さんが手彫りしたマグカップです」と熱弁して、しっかり宣伝しておきました👌

 

ボクの方はというと、2日間のうちに“アイヌ(アイヌモシリ)”と“マタギ(春よこい)”をテーマにした貴重な映画を2本も鑑賞。
膝は痛くても、心は大満足。

 

ヨメさんも客足が落ち着いたタイミングを見計らっては他のブースへ。
ワークショップを楽しみつつ、ちゃっかり戦利品もゲットしておりました。
……ただし、そういう時に限ってお客さんがどっと押し寄せてくるのは世の常。
店番を任されたボクは、「その自販機、使えませんよ!」から始まる接客ルーチンでなんとかしのぐ(笑)

 

そんなこんなで、今年の鹿フェスも大成功。お天気も二日間ともまずまずで、それだけでもありがたい。
イベントは、暑くても寒くてもいいけれど、足もとが悪いのだけはどうにもなりませんからね。

 

また来年も、よい天気のもとで開催されますように。
そして、主催の小山さん、出店者のみなさん、それに足を運んでくださったお客さん――
本当におつかれさまでした。そして、ありがたいことこの上ない。

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