法要、おふくろの誕生日、ヨメさんの誕生日、お泊り山行にクリスマス、温泉山行に年の瀬にお年玉の準備と、12月は何かと物入りで財布がとても寂しい‥。
そんなときの週末山歩きの行き先としては、時間とガソリンさえあれば、下道で節約して行ける山梨県は大菩薩エリアがありがたい。
裂石の〝丸川峠分岐駐車場〟からぐるっと反時計回りに『大菩薩嶺』を歩いて、そして〝山小屋丸川荘〟でコーヒーを飲んできた話です。12/8の日曜日のこと。
朝8時。丸川峠分岐駐車場を出発する。先ずは大菩薩峠へ向かうため、裂石から上日川峠へと歩いてゆく。千石地蔵、千石茶屋を経由して、落ち葉でサクサクエリアへ突入する。
干し柿が綺麗に陳列されて見事であったが、それよりもメニューにあった〝ナポリタン500円〟に目が釘付けとなった。今回は周回ルートなので食べられない残念‥。
先へ進み、上日川峠の分岐にさしかかると、いきなりふっかふかでサックサクの落ち葉のラッセルにとても難儀する。サクサク落ち葉は、ほどほどが理想的である。埃は舞うし、堆積した落ち葉の下が凍っていた。何度滑った事やら‥。
ある程度景観の良いところまで歩いてゆくと、今度はものすごく歩きやすい。
ロッヂ長兵衛、福ちゃん荘の、ダブル休憩所ポイントを経由して大菩薩峠へ向かうと、途端に寒くなる。この日の山歩きのお天気は、ヤマテンが大当りであった。
10時過ぎから、たまに晴れ間はでるものの、雪を伴う荒れたお天気になるとのことだった。気温は-7度‥。とにかく寒かった。
大菩薩峠、到着。青空少しありだが風が強く冷たい。笑顔無し。
とてもじゃないが、のんびり小休止できるような気温じゃなかったので、さっさと先へ進むことにした。
当然、富士山は見えぬ。
すかっとした青空だったら最高だった稜線からの景色。
雪が強風とともにちらついてきた。ソフトシェルのフードとネックウォーマーで凌ぐ。
降雪を伴う天気予報だったら、やっぱり厚手の手袋ぐらいはザックの中に忍ばせておくべきだったなと反省するほどの寒さであった。
名所の〝雷岩〟も、だ~れもまどろんでおらず…。
週末だから、行き交う登山者はそれなりにいるものの、当然〝大菩薩嶺〟の山頂も、だ~れもまどろんでいない…。ボクらも山頂では数秒の滞在だ。
ところが‥、樹林帯の丸川峠側へ下ると、急に風が止み温かな日差しが差し込んでくるのであった。
手がかじかんでジンジンするほどの寒さではあったが、太陽の陽射しの力を借りて、凍えることもなく丸川峠まで一気に下ってゆく。
途中で見えた富士山の様子。
ボクらが山に滞在中は、頭がちらっと出ていたこの富士山が精一杯の姿だった。
新しい小屋番さんになってから、小屋の廻りも少しずつ変化してきている様子。アート?‥的なものが、あちらこちらにちらほらと笑。小屋番 末澤さんが発信するInstagramの記事も地味に面白い笑(#廃墟じゃないです泊まれます、とか)
13時ごろ、山小屋『丸川荘』の暖簾をくぐり中へ。
お昼ごはんを食べながら、丸川荘珈琲を注文する。
この日は小屋番の末澤さんが居なかったので、前小屋番の只木さんにコーヒーを淹れてもらった。お茶菓子として持参したシュークリームが好評であった。
先客のご夫婦が居て話を聞くと、大菩薩嶺やその他の山へは登らず、丸川荘の珈琲を飲むためだけに何度も訪れているのだそうだ。とても良い嗜好の持ち主の方だった。
今回はボクらもそれと同じ目的で、木彫りのマイカップを持って丸川荘オリジナルブレンドの珈琲を飲みにきた。
小屋番の女将さんがつくる丸川荘オリジナルのシフォンケーキってのもあって購入。とても美味しかった。
下山路は、裂石の丸川峠分岐駐車場までひたすらに下ってゆく。このルートにも、堆積した落ち葉の下が凍っているところもあり気が抜けない。尻もちこそ付かなかったけれど、手を付いてずっこけること2、3回。
大菩薩嶺を周回して歩き、丸川荘で珈琲飲んでのんびりしていたら、駐車場に戻ってきたのは15時ごろになっていた。
もちろん、帰りの運転はヨメさんの練習です。今回は峠道の下りでのブレーキの踏み方タイミングなど難儀していた様子。左に寄りすぎて側溝に落ちそうな場面もあった。
家から下道で3時間、10kmちょっとの山道と標高差が1000m程度の山をゆっくり歩いて7時間程の山行。山歩きも交通もとても満足のゆく節約山行であった。
それから、裂石から上日川峠への道は、12/9の月曜日からゲートが閉じられ冬期通行止めになるとのこと。
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最高点の標高: 2062 m
最低点の標高: 1037 m
累積標高(上り): 1156 m
累積標高(下り): -1167 m
総所要時間: 07:04:41