剱岳歩き with 剱沢キャンプ場

山歩きを始めてからずっと憧れていた『剱岳』を、とうとう歩いてきた話。9月1日㊎~3日㊐のこと。

さて、当初考えていた山行プランはこうでした。
一泊目を『剱沢キャンプ場』でテント泊して、翌日早朝に釼岳をアタック。そしてテン場へ戻り撤収作業後に移動。
二泊目は『雷鳥沢キャンプ場』でテント泊して、のんびりして帰る予定であった。雷鳥沢キャンプ場では、近くの山小屋でお風呂に入れるから良いなと考えていたのだ。

 

でも‥、でもでもこの景観♪ この山容♪
目の前に凛々しくそびえる「剱岳」があまりにも格好良すぎて、一泊で帰るのが勿体なくなった。ちょうど最終日のお天気も持ちそうだったので、“剱岳を肴”にしてゆっくり呑むため、剱沢キャンプ場でもう一泊し、連泊とした👌

 

まぁ実のところは‥「釼岳」からの下山に疲労こんぱいし、剣山荘で生ビールをあおり、剱沢小屋で缶ビールを大量摂取しちゃったら、とてもじゃないが雷鳥沢キャンプ場へだなんてもう歩けない‥。
そんな訳で、剱沢キャンプ場では三日間もゆっくりと過ごしてきちゃった。

 

ところで、今回の「剱岳」の山行は👇こうした順番で挑んできました。

「劒岳 点の記」をAmazonプライムで再び映画鑑賞

「剱岳」を登頂

立山博物館」で立山曼荼羅と剱岳山頂にあった“錫杖頭と鉄剣”を見学

特に、立山博物館での拝観がすこぶる良かった。より臨場感が増し増しだ。
“えぇ~‥博物館寄るの~‥?!”だなんて言い、早く帰りたくてゴネていたのはナイショの話。

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やっと山歩きの話。

変な時間に起きるとやっぱり眠い。ヨメさんを起して身支度してジムニーに乗り込んだのが2時だった。
目的地は立山駅。ウチからは東北自動車道→圏央道→関越自動車道→上信越自動車道→北陸自動車道と乗り継いでゆき、立山ICで降車する。‥行きはまだ我慢ができるのだが、じつに遠い。涙

 

道の途中にある「立山サンダーバード」で朝めしを仕入れて準備は万端。レジで5700円のお支払い。‥ん?ご、5700円~??
買い物かごの中には、立山サンダーバードのステッカーやら布のバッグも紛れ込んでいた‥( ꒪Д꒪)白目。お初の店だから、まぁ致し方ない。

 

立山駅の駐車場は、駅近すぐのメインPには停められず、100台キャパの川沿いのPに停められたが、金曜日で満車とは恐れ入る。
山歩きの準備をして、駐車場を8時前には出発。立山駅から室堂までゆくケーブルカーと高原バスの“立山黒部アルペンルート切符”は、事前にインターネットで「WEBきっぷ」を買っておいた。
2人分で往復“14,760円”もして驚いた。お初の山へのためだから、まぁ致し方ない。

 

因みに家から、時間も距離も長い立山側から入山した理由は、長野側からのルートのように、何度も色々な乗り物を乗り継いでゆくのが面倒くさかったからと、帰りに富山ブラックラーメンが食べたかったから。

 

室堂で“立山玉殿の湧水”の水をたっぷり汲んでから山歩きをスタート。
すぐ目の前に見える立山雄山の景色に圧倒され、なかなか歩みが進まない。

 

なるほどアレが『雷鳥沢キャンプ場』か‥と、初めて歩くコースは何もかもすべてが目新しくって衝撃を受けながら歩いてゆく。

 

特に衝撃的だったのはこの『雷鳥沢ヒュッテ』であった。別の意味で…。
違う記事を長々書こうと思っているので端折ってしまうが、この“ありさま”は痛々しくて見ていられない。大建築家“吉阪隆正”氏の建物がこんな状態だったとは…。ショック大である。

 

剱御前小舎へは、急登でしんどい雷鳥坂を歩かずに、新室堂乗越を経由して歩いてゆく。行き交う人も少なく休憩ポイントがたくさん。目の前に見える景色も抜群に良かった。

 

さあそして!やっと念願だった『剱岳』が目の前に飛び込んできた!!

 

この日の目的地は、その「剱岳」の雄姿をいつまでも見ていられる『剱沢キャンプ場』だ。まだテントがまばらなテン場へ急ぎ、特等席を確保するべく向かうのであった。

 

すると‥! むむむ‥何やら知った顔が二人!! なんと山仲間が居たのである!!! これも衝撃的であった笑。

 

 

缶ビールを買いに剱沢小屋までおつかいにゆくと、テン場ではおしゃべりの花が咲いていた。
剱岳を登頂してきたばかりの二人を呑みに付き合わせてしまい、すまない気持ちでいっぱいだ🙏

 

酒処🏮剱沢キャンプ場で、至福のとき。
“劔岳”を酒の肴にして、ばったり出会った山の仲間と日が暮れるまでずっと呑んでいた!! 安酒のペットボトルワインも、三割増しの美味しさとなる。風光明媚な景色にうっとり!!

 

たしか‥、20時前には就寝した。‥‥と思う。
翌日、4時前にはちゃんと起きられたから。

 

ヘルメットなどの準備を整えて、朝焼けてきた空を見ながら4時45分には歩き始め、剱岳へと向かった。
またいつか何処かの山で呑みましょうと再会を誓い、前日一緒に呑んでくれた仲間とはここでお別れ。

 

さて、いざ『剱岳』へ!

 

先ずは一服剱を経由して、見晴らしの良い“前剱”を目指します。意外とあっという間だった。

 

 

 

 

でもそこからは慎重に歩みを進めてゆき、平蔵のコル、カニのタテバイをやり遂げる。多少の渋滞はあったものの、歩みはスムーズに流れていたのでまったくストレスは感じなかった。
ヨメの様子を窺うと、楽しくてしょうがないみたいであった。

 

さて、念願の『剱岳』へ!

 

山頂には、様々な銘板がたくさんあって笑った。
よりどりみどり、どれを持って写真を撮ってよいものか、大いに迷ってこうなった笑。

 

笑顔がキモイな‥。

 

富士山も見えていた!!
今週お邪魔します。

 

30分ほど“剱岳”からのパノラマ景色を堪能したら、さっさと下山に取りかかる。もちろん、登りと同様に慎重に冷静に下りてゆく。

 

カニのヨコバイが、ボクは高度感があって一番怖ろしかったのであったが、ヨメの様子を窺うと、面白くってしょうがないみたいであった。

 

↑これ、見ているこっちの方が恐ろしいが、何だかヨメさんの楽しさが伝わってくる♪

 

尖がった岩場を登ったり下ったりを繰り返してゆく。

 

ここまで来たら、生ビールまでもう少し👌

 

拠点のテン場まではまだであるが、とりあえず“剣山荘”の生ビールとカレーでお疲れさま。どちらも沁みる美味しさであった♪

 

重い腰を上げ、“剱沢小屋”で缶ビールを大量に買ってテン場へ戻り、キャンプ場管理小屋で延泊の手続きをしてお疲れさま。
生ビールを呑んでしまったら、テント片付けてその足で“雷鳥沢キャンプ場”へだなんてもう歩けません‥。お風呂よりも、剱岳の雄姿をもっと見ていたかった。

 

テント場から見るマジックアワー。

そして星空と、山頂アタックへ繋がるヘッデンの列が煌びやかで綺麗だった。

 

翌朝。朝一番の8時の立山高原バスに乗るため、3時起き4時出でテン場を出発。剱御前小舎に到着したころ、剱岳の輪郭がはっきり分かる朝焼けた景色が見られたが、構わず先へ進み、室堂へと急ぐのであった。

 

‥‥無理だった。
反対側は反対側で、こんなに気持ち良い光景が目に飛び込んでくる。急いで歩いてゆきたいが、一番のバスに間に合わなかったらまぁしょうがないねと改めて、今の時間でしか見られない色鮮やかな風景を楽しみながらゆっくり歩いていった。

 

剱岳の他、立山三山に遠くに白馬三山、同じく遠くに槍ヶ岳も見えて景色がばっちりなロケーションは本当に素晴らしかった。特に、今年は是非とも歩きたかった薬師岳の山容が美しくってうっとりした。

 

来年こそは、薬師岳をからめた室堂~折立までの縦走路を歩くことが目標だ。テント泊しながら、楽しんでのんびりと歩いてゆきたい。

 

で‥結局。室堂へは30分前に着いたのだが、ボクらと同じことを考えていた方々がたくさんいて、朝一番のバスには乗れなかった。
でも、一番バスの5分後、8:05分発の臨時便には乗れたので、考えていた行程に狂いは生じなかった。

 

富山ブラックラーメンも食べられて何より!

 

まだ未踏であった剱岳。怪我なく無事に歩いてくることができたのはとても嬉しかった。
そしてこれを機にまだ未踏であるたくさんの山々を、歩いてくるのもよいなと思ってきた。高尾山も、実はまだ未踏だったよ‥。

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合計距離: 17.51 km
最高点の標高: 2996 m
最低点の標高: 2263 m
累積標高(上り): 1900 m
累積標高(下り): -1908 m
総所要時間: 21:36:45
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