乗鞍岳歩き

北アルプスの百名山『乗鞍岳』を歩いてきた話。7月23日(土)〜24日(日)のこと。

 

まずはヨメさんの足の話。
登山で痛めたであろう“足底筋膜炎(足底腱膜炎)”を患ってから早50日。整形外科へ行ったりストレッチしたり色々試してはみたが、あんまり芳しくないもので、山仲間が紹介してくれたゴッドハンドとの呼び声高い整体師のもとへゆき、施術してもらった。

 

そしたらこの痛みは硬い股関節から来ているのだと云われ、腑に落ちたようで何よりであった。もう歩いても良いとのこと。とはいえ、原因が分かっただけでそれがすぐさま痛みが和らぐ訳でもないので、悶々としているのは相変わらず。困ったものである。

 

そんなヨメさんの足の様子をみるため、寒いほど涼しくて、足が痛くなってもそれほど苦にならず、高度順応もできるような、そんな盛りだくさんな山なんてあるのだろうか‥と今度はボクが悶々としてたら、なんと北アルプスにあるよ!とヨメが云う。ちょうど今時分は高山植物も見頃なんだよ!ともヨメが云う。

 

と云うことで、3000m峰で百名山で涼しい“乗鞍岳”を歩いてきました。
ついでに県民割りが8月31日まで延長されていたので、調子に乗って楽ちん前泊もしてきてしまったのであった。

 

泊まってきた宿は、『美鈴荘』というあったか温泉宿。外装も含めてところどころ綺麗にリフォームされていて、コスパに優れた温泉宿であった。
ただ‥真夏の晩ごはんに鍋物は結構きついものがあった。エアコンが無いからしようがないが、窓を開けて換気をしているのに、空気が上手く循環せず、カセットコンロの熱がとにかく暑いのだ。

 

スタッフは皆感じが良くてテキパキしているし、何より乳白色の温泉はとても気持ちが良かった。鍋料理のスタイルは通年変わらないみたいだから、この次があれば夏以外に訪れたい。

 

 


[手前:そばの実十割蕎麦、奥:田舎十割蕎麦 &天ぷら盛り合わせ]

あとは、乗鞍方面に明るい山仲間キキさんによる情報にしたがって、蕎麦(そば処 合掌)を食べて、

 


[小大野川のせせらぎ]


[番所小滝]


[千間淵]


[番所大滝]

滝(番所小滝、千間淵、番所大滝)を見に行って、

ヤギ乳のソフトクリーム(乗鞍BASE)も食べてきた。
食べ物はどれもこれも全部旨いわ、滝見学の散歩道は穴場的に良いわで、いつも的確な指示に恐れ入る。おかげで時間を持て余すこと無く、まったく有意義な前泊が楽しめた。

 

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さて、やっと山登りの話。7月24日の日曜日のこと。
前泊の地の利を活かし、宿から車で5分。『乗鞍観光センター』のシャトルバス乗り場、始発の6:10分のバスに乗る。ずらっと並ぶ行列に驚いたが、臨時便の2台目のバスに乗れて安堵する。
因みに畳平ゆきのバス代(1人往復3300円)は、県民割りでもらえる“観光クーポン券(1人2000円)”が使えたのでとてもお得であった。

 

畳平。朝7時。気温10℃であった♡
涼しくて快適で非常に気持ちんよか。

 

 

まずはヨメさんの足の調子を見ながら、ゆっくりと“肩の小屋”を目指して歩いてゆく。不消ヶ池(きえずがいけ)に浮かぶ雪氷が綺麗であった。

 

さらに先へ進む。
流石は3000m峰の山である。日差しがもう強烈で肌にじりじりくる。つばの広い帽子で大正解であった。

 

様々な高山植物が咲き乱れていた。
特にコマクサの群生が綺麗で目を奪われる。

 

むむ‥、もう終わりかけだが、ハクサンイチゲだって負けてはいなかった。
今年は山行計画していた飯豊山は朳差岳で見ることが叶わなかったから、ここでこんなに沢山のハクサンイチゲが見られるとは思わなんだ。

 

「八ヶ岳が雲の上に綺麗に見えてるね~」と前を歩く誰かが云う。
雲が躍動感あってとてもドラマチックだった。

 

 

景色に見惚れそうこうしているうちに、あっという間に『肩の小屋』へ到着。そのまま一気に『乗鞍岳頂上小屋』まで歩いてゆく。

 

 

ごろごろな岩場も結構あったのだが、とりあえずヨメさんの足が大丈夫そうで一安心。調子を聞くと、「いちいち五月蠅いんだよ!」とのいつもの返答。まぁまぁなのだということで先へ進む。

 

設置されていた“北アルプス展望図”にしたがい、パノラマの景色をしばし堪能した。今年の夏の北アは、何処へ行こうかしら。

 

さて山頂。初めての乗鞍岳である!
写真では大混雑しているようにはまったく見えないけれど、実はこうした写真を撮るための列がずぅ~っと後の方まで連なっているのであった…。(^^;
流石はお気楽に登れる3000m級の百名山だ。でも登ったはいいが、下りるのに超難儀している人たちが沢山いたのにはビックリ仰天だ。

 

 

と云うことで混雑している山頂とはさっさとおさらばし、次なる目的の『富士見岳』と『大黒岳』を目指してとっとと歩いてゆく。

 

 

ふむ‥、眺望良好なのに人が少なくて良い。
大休止するのならば、ここまで来てゆっくりするのが良さそうだ。

 

 

帰りのバスの時間を気にしながら、次はヨメさん目的の〝クロユリ〟が咲いているお花畑へ突入する。

 

クロユリ、すごく良い香りするから嗅いでみてとヨメが云うので嗅いでみたら‥( ꒪Д꒪)すんごく臭い‥。うんちの臭いした‥。そんなヨメです。

 

12:05分のバスで、乗鞍観光センターへ下山。
山歩きでの疲れはほとんど無いのだが、とても充実した山歩きであった。
完全復活とまではいかないが、ヨメの足底腱膜炎の様子が山で確認ができたのはとても良かった。夏山へ向けて、さらなる回復に期待したい。

 

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ルート:長野自動車道 松本IC→そば処 合掌→番所小滝、千間淵、番所大滝→乗鞍BASE→美鈴荘→乗鞍岳
コース:乗鞍観光センターバス停→畳平→肩の小屋→剣ヶ峰(乗鞍岳山頂)→肩の小屋→富士見岳→大黒岳→畳平→乗鞍観光センターバス停

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合計距離: 8.85 km
最高点の標高: 3026 m
最低点の標高: 2682 m
累積標高(上り): 616 m
累積標高(下り): -626 m
総所要時間: 04:45:38
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