湯治付き“安達太良山”歩き

11月の飛び石連休、1日(日)~3日(火)の話。

実はこの日の山歩きは、飯豊に明るい山仲間“ささやん”からお誘いを受けていた槍ヶ岳山行のはずでした。
新穂高温泉から入山し、槍平でテント泊をし、翌日に槍ヶ岳の山頂を目指して歩き、無事に幕営地へ戻ったらその翌日まで『まったり酒盛り』をする段取りであったのです。

 

ところがどっこい、連休中日のお天気がどうにも悪くて予定変更が余儀なくされてまいっちんぐ。初冬の槍ヶ岳は始めてだったので、楽しみにしていた分とても残念でなりません。

 

さて、それに変わる代替案の再考に少々難儀します。山仲間との『まったり酒盛り』のごちそう目的は忘れずに、お天気の良い初日に何処かの山を楽しく歩けるところを考えるんですが、問題は7名との山行後の“酒盛りの場所選び”に超難儀。

 

翌日の悪天候を考えて、空いてそうな避難小屋を拠点とする山行を計画するもいまいちぱっとしない。では厳しめの山行は止めて、『まったり酒盛り』ができる温泉宿ではどうだろう?と提案すると、呑兵衛たちの食指が勢いよく動くのでありました♪

 

てことで今山行の拠点となったのは岳温泉の『岳の湯』となりました。湯治宿なので素泊まり一泊一人3600円とお安く、綺麗な炊事場もあるんでみんなもうやりたい放題。
初めて食べる新潟の郷土料理からジビエの珍味などなど、酒の肴に相応しい食べ物がじゃんじゃん出てきて食べ放題。とても華やかで愉しい酒の席となりました。

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さて先ずは『安達太良山』を歩いてきた話。

 


〈沼尻登山口〉

スタートは“沼尻登山口”から。
林道終点の駐車場までは結構なダート道で、ジムニー乗っててよかったなとホッと胸をなでおろす。トイレは無し。
2箇所ある白糸の滝展望台を経由して分岐点に差しかかったたら、“湯の花採掘場”方面へと歩を進め激下る。

 

 


〈湯ノ花採掘場〉

すると、硫黄臭と湯けむりと共にすんごい景色が目に飛び込んできます。火山の山が織りなす特有の色彩が綺麗で眼を見張る。岩場の造形と温泉の川がとにかく綺麗なんです。

 

 


〈丁度良い湯温♪〉

硫黄川にはまるで湯船のような溜り場もあって面白い。しかも手でお湯の温度を計ってみたら、丁度良い湯加減なのに腹が立つ。当然ながら温泉の川には立入禁止なので入浴できません。ああ…残念賞。

 

湯ノ平分岐から、胎内岩くぐりへ。ザックを下ろして荷物を先へ押しやり、空身でくぐらないとパスできないほどに狭いところあり。そして胎内岩くぐりを抜けた先の稜線の景色がこれまた素晴らしい。

 

 

この日一緒に歩いてくれたメンバーは“飯豊山”をこよなく愛する仲間たち。
ボクとヨメ氏が山頂の爆裂火口方面を見て興奮していたのとは裏腹に、逆方向を見て「今日も飯豊は綺麗だな」とニンマリして仲間で囁いでいた。なるほどな景色をボクらも教わった。

 


〈鉄山避難小屋〉

 

 

爆裂火口の緩やかな外輪を歩き進めると“鉄山避難小屋”に到着する。どら焼き小休止して今度は『鉄山』へ向かい、“馬ノ背”を歩いて安達太良山の山頂“乳首”を目指します。

 


〈安達太良山〉

 

ところが遠くから肉眼で見ても分かるように、安達太良山の乳首が大渋滞。そんな大混雑した山頂はよろしくないので、牛ノ背を歩く前に踵を返し大休止。お昼ごはんとします。

 


〈爆裂火口〉

 

爆裂火口越しに望める雪化粧した“飯豊山”がこれまた美しい。
ところで、今年はコロナ禍によっていくつもの山行計画がなくなりました。飯豊山もそのうちの一つで、6月には“杁差岳へハクサンイチゲ”を見にゆくことになっていました。
来年もまた、その計画した山行を決行する予定としているので、今度こそは是非とも穏便にひとつ頼みたいものである。

 

爆裂火口をぐるっと周回して歩いてきたこの山行。
安達太良山では初めてのコースだったのでとても愉しめました。いつもの、あだたら高原スキー場側からのコースよりも男前に感じますし、稜線をずっと歩ける楽しさもあってすっかりとお気に入り。
いい汗かきました!!

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さて次は“岳の湯”での『まったり酒盛り』の話。

 

 

各自しこたま用意したお酒とごはんとおつまみを岳の湯で与えられた部屋へ持ち込み、宴会の準備を整える。そしてお風呂へGo!
ボクは“克上魚類”から暖簾分けしてもらった“炙りタコ刺し”の下準備のため、炊事場にてトーチで炙る作業に没頭し下ごしらえ。たっぷり炙って部屋備え付けの冷蔵庫の中へIN。そしてようやくボクもお風呂へGo!
この日の岳の湯のお湯は、薄く乳白がかった良いお湯でした。兎にも角にも気持ちがよかった。

 

 

この日の献立は、仲間の呼び名の通りの“居酒屋ちいちゃん”スタイルでご相伴にあずかります。メインの鍋ものをどかっと用意してくれたんで、その他は各々食べたい肴を用意する段取り。

 

いつも感じることなのだけれど、ボクらのまわりの山仲間たちは、あっちにもこっちにも料理上手が本当にたくさん居てくれてラッキーなことこの上ない。これは本当に嬉しいこと。

 

ボクは馬鹿のひとつ覚えの“ミックスナッツとチータラの燻製”をこしらえてきました。そして炙ってから冷やしたタコを切り分けて“炙りタコ刺し”に。付合せに、海ぶどうを添えたらとても喜んでもらえて何より。

~🥃🍺🍻~
怒濤の宴会は深夜まで続き、さて翌日。

 

朝風呂に入って、ついつい朝ビールをやってしまう‥。
すると、焼きぎょうざが出てきます‥‥!( ఠ_ఠ )
またまたビールをついつい吞んでしまいます‥‥。
この日は帰る予定の日‥‥。( ꒪Д꒪)
∞∞∞∞∞
日本酒を吞んでしまう仲間も出てきだして、嬉しいかな悲しいかなとうとうこの日は帰れませんでした。
岳の湯のご主人に交渉して、まさかまさかの連泊となった訳です。苦笑

~🍶🏮
怒濤の宴会は深夜まで続き、さらに翌日。

 


〈鈴廣のスライムかまぼこ〉

真っ白なガスが充満し台風並みの大風が吹くお天気の中、“魔女の瞳”を見に一切経山の登山口“浄土平ビジターセンター”へ向かうのでありました。
だが向かうにつれ、風も吹き荒れどんどんお天気が悪くなってゆくのです……。

 

山歩きは無理せず中止とし、これにて解散となります。
とても満足した呑み山行の話でした。

 

お付き合いしてくれた皆さんありがとう。次回こそはフルメンバーで、ボクらのホーム温泉宿で再び会いましょう!

 

■山域:東北 安達太良山 2020年11月01日(日曜)~03(火曜)
■目的:代替え山行 呑み山行
■山人:ささやん、秋ちゃん、亙さん、祐子さん、カッチン、ちいちゃん、ケーコ、bebe。
■山行:沼尻登山口P(07:20)⇒ 湯の花採掘場(08:15)⇒ 胎内岩くぐり(09:35)⇒ 鉄山避難小屋(10:25)⇒ 馬ノ背牛ノ背分岐(11:55)⇒ 船大明神(12:10)⇒ 沼尻登山口P(14:00)
■山飯:どら焼き(ドラヤキワダヤ
■ルート:https://yamap.com/activities/8531937

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