残雪の飯豊山歩き

梅花皮(かいらぎ)、朳差(えぶりさし)、頼母木(たもぎ)。この山行で覚えてきた名前の数々。とうとう、かねてより憧れだった残雪の『飯豊山』を歩いてくることができました。
今山行はその飯豊山の一つ、“頼母木山”を歩いてきた記録の話。しかも今山行は“平成最後の山歩き”となる4月28日(日)~29日(月)のこと。GWの前半戦。お天気に恵まれたとても楽しい“飯豊山デビュー”の山行と相成りました。

先ずは残雪の飯豊山・頼母木山に連れて行ってくれた飯豊山フリークの山仲間に感謝。残雪期限定で、しかもコースを熟知している人に案内してもらわないと、到底ボクらだけで歩くのはかなり難しいコースを歩いてきました。

コースへのINは、梅花皮荘より先にある民宿奥川入から。そして標高320mの“西俣ノ峰登山口”から標高1023mの西俣ノ峰までは一気にぐいーんと高度を稼ぐ。いやはやこれがキツくてキツくてまいっちんぐ。(´Д`)

「新緑が綺麗だね~」や「カタクリが小さくて可愛いね~」だなんて云うゆとりや余裕は、全くもって口に出せないほどの急斜面。しかも飯豊山の猛者たちに付いてゆくのだって精一杯。その間の急なところの写真があまり無いことに驚いてしまった。(~_~)


〈オアシス♪〉

さて、あまりにも急な斜面をパスしてやっとこさ辿り着いた先は、楽園でした。ちょっと大袈裟すぎるかも知れないけれど、目が痛いほどの日差しの影を落とす“十文字ノ池”での木陰は、本当に楽園だった。そよ風を肌に感じながらおにぎりと塩でエネルギー補給。

暑くて持参してきたビールに手が出そうでしたが、まだ1/3のところにも来ていないことをCL(チーフリーダー)に告げられ意気消沈。ビールの旨さをさらに倍増させるため、そこは我慢ガマンであった・・・。


〈左側には雪庇・・・〉


〈超急登な斜面、ヨメ氏軽く滑落する〉

次の休憩&補給地点は“西俣ノ峰”となった。そこから見られる景色がこれまた半端ではなかった。ぱっくりと口を開けたような雪庇の危険な感じと、何処までもアップダウンが繋がっていそうな魅惑な登山道がたまらない♪(゚∀゚)

初めての飯豊山に登る興奮から、あまり寝られずに下がっていたテンションも西俣ノ峰ではMAXへと上昇。前日に降った真っ白な雪と、目に鮮やかな青い空とのコントラストがあまりにも美しかったのであった。

枯松峰を越え、右手に鉾立峰と杁差岳がぐぐっと近くに感じて来ると、この日の目的地である『頼母木小屋』は“意外と”近いのだとCLから聞かされる。ちょうど酒と酒と酒で重くてしんどかったザックに嫌気が差していたところだったので、この知らせにはずいぶんと気力が奮い立った。

頼母木平でひと息入れ、頼母木山へは明日登ることにして、頼母木小屋へ向けてトラバースを開始する。先ずは何もかもが“キンキンに冷えたビール”のためであった。皆本当に最後のラストスパートが速いこと速いことこの上ない。ボクはあっという間に最後尾に・・・。汗

ところがどっこい、頼母木小屋が見えだしてからがこれが実に長い――。ビールの旨さがどんどん倍増するのであった。


〈缶ビールを雪で冷やすメンバー〉

頼母木小屋へ到着後は、放り投げたザックから缶ビールを取り出し雪の中へ入れて急速冷凍。あとは小屋内へストーブを出し、水にするための綺麗な雪をビニール袋へ確保し、着替えて寝床を整えたら、やっとゆっくり腰を下ろして“乾杯!”へ。
それはそれは・・・( ´∀`) えも言われぬビールの旨さであった♪

さて小屋では宴会が進み、酒も進み、料理上手な仲間がどしどし“酒の肴”をつくってくれる。どれもこれもが美味しかったのだが、行者にんにくを乗せた“冷奴”と、丸鍋でつくった“コシアブラのペペロンチーノ”が最高に美味しいツマミとなった。


〈佐渡島に沈む夕日〉


〈夕日の大きさにもびっくりだが、佐渡島の大きさにも驚いた〉

特に今回この山行に誘ってくれた仲間が、大菩薩嶺は丸川荘の“丸鍋”を持っていることを知ったときはびっくり仰天だ。( ఠ_ఠ )

メインは『鴨鍋』であった。これまた料理上手な仲間がこしらえてくれてもう感無量。ボクらは軽い野菜だけ持参してその鍋に入れてもらい、文字通り今山行のメンバーにも入れてもらって感無量。

そもそもGWに憧れの飯豊山に来られるとは思ってもいなかったし、こうしてまた素敵な山仲間に出会えるとは思ってもいなかった。鴨鍋、美味しすぎて3杯もお代わり。大変に美味しゅうございました。m(__)m

因みに小屋ではこの日、一緒に歩いてきた我々メンバー7人含め、総勢10人となっていた。うるさくしないように注意していたつもりではあったが、例によって気がついたら寝袋の中だったので、宴会の最後の方、果たしてどうだったのか気が知れない。まいっちんぐ。

――――――――――

翌朝、誰かが缶ビールのプルタブを開ける“プシュッ”って音で目覚める。良く知る克ちゃんかと思ったら、新しく知ったカッチンだった。類は友を呼ぶと云うように、本当にボクらの廻りには“呑兵衛”が良く集まるもんだ。

綺麗なバイオトイレ棟で用を足して小屋へ戻ったら、“丸鍋”からは白い湯気が勢いよく出ていてスタンバイ直前のご様子。グループリーダーからは“ごはんのおとも”だけ持ってきてと指示があったので、真に受けてウチは山形の“自家製だし”だけ持ってきた。ウチのはやや粒が大きいナス、オクラ、ミョウガ、キュウリだけのシンプルなだしが定番なのだが、意外とこれがちやほやされて大満足。

タコさんウインナーなど、洒落た山ごはんを堪能できて最高の朝ごはんであった。

平成最後のボクらの山歩き。頼母木小屋を8時に出発し、前日に言った通り、頼母木山を登頂。そこから見るパノラマの景色が素晴らしくてなかなか足が先へ進まない。

下りは雪が締まっているところではグリセードで速く降りられて非常に楽ちんで楽しかった。ところが途中から気温が高く雪がくさってくるともう大変。ステップも消え、踏み抜き地獄に大ハマリ。それも残雪の雪山の楽しさと思えば良いのだが、やはりここは快適にアイゼン効かせてサクサク降りたかったものである。

名残惜しい飯豊山に別れを告げ、前日に相当苦労していた急登をスムーズに下り、駐車場の梅花皮荘Pが見えてくると何だか一安心。途中では、つい先程まで近くにいたと思われる“クマ”の足跡に驚きながら、危険箇所を絶えずフォローしあって無事に下山することができて何よりでした。


〈クマの足跡〉

一日目のコースタイムは8時間33分。梅花皮荘を06:02に出発して頼母木小屋には14:35に着いていた。二日目のコースタイムは6時間32分。頼母木小屋を08:13に出発して駐車場のゴール地点には14:43に到着。
梅花皮荘で♨に入ってから帰路についた。顔と腕の日焼けがひどくて温泉では痛くてたまらない。そんなになるほどの快晴に恵まれ、とても良い“飯豊山デビュー”を飾れました。

来月には真っ白なハクサンイチゲが満開な飯豊山(杁差岳)が見られるんだとか。・・・うむ、それは是非とも行ってみたいなと云う気分になってきた。違うところもまた登りたくなってきた。飯豊山の魅力にたっぷりとハマって帰ってきた、とても良い山行でした。

同行してくれたカッチン、ささやん、秋ちゃん、ちまるちゃん、そして声をかけてくれた ちいさん、ありがとう。おかげさまで記憶に残るとても楽しい山行でした。また今後もよろしく頼みます!(・∀・)

■山域:飯豊山 頼母木山 2019年04月28日(日)~29日(月)
■目的:残雪の飯豊山歩き
■山泊:頼母木小屋 この日は10人が宿泊 ※避難小屋協力金 一人1500円
■山水:水はまだ出ていないため、雪を融かして調達。
■山行:一日目(8時間30分) 梅花皮荘P 06:02 ⇒ 西俣ノ峰 09:21 ⇒ 頼母木小屋(泊) 14:35 / 二日目(6時間30分) 頼母木小屋 08:13 ⇒ 頼母木山 08:49 ⇒ 西俣ノ峰 12:17 ⇒ 梅花皮荘P 14:45

■寝具:モンベル ダウンハガー800 #3+U.L.コンフォートシステムパッド120
■防寒:ダウンセーター(patagonia)+ダウンパンツ(Marmot)
■下飯:山形県長井市今泉 かめや“中華そば”(馬肉チャーシュー入り)

 

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