久しぶりの中央アルプスは、『檜尾小屋(ピノキオ小屋)』へ呑みに行ってきたお話。
今回も遠い酒場であったが、楽しいひとときの為には致し方なし。小屋〆前日の、10月12日㊏~13日㊐のこと。
檜尾小屋までは、景色が良くて気持ちのいい稜線歩き。とは言っても、しっかりとアップダウンのある険しい登山道を歩いてゆく。
この稜線を初めて歩く仲間に声をかけたら、小屋までは緩い稜線歩きかと思って途中の百高山「三ノ沢岳」を欲張って歩いてきちゃって、バテてしまって大変だったようだ…笑。
スタートは今回も6:45分頃「駒ヶ根高原スキー場無料P」から歩いてゆく。登山Pまでは約270kmの道のりであった。
バスとロープウェイのチケットは、前日に「オンライン購入」していたため、菅の台バスセンターの停留所で待つだけと楽ちん。チケットもスマホでQRコードを係員さんに見せるだけなので、失くす心配も無く快適便利に改善されていた。
それでも‥千畳敷駅の登山口までは約2時間(バス待ち&LW待ち含む)の時間を費やすこととなった。今年も紅葉はいまいちだったらしく、千畳敷カールはすっかりと紅葉が終わっていた様子。
いつものように、木曾駒も宝剣岳もスルーして極楽平へと向かう。去年は寒くてロープにエビの尻尾ができていたのに、今年は寒くない気温で歩きやすく丁度良い塩梅。
稜線を歩いてゆくと、右手にずっと大きな三ノ沢岳が見えている。極楽平のちょっと先に、そちらへゆく分岐点があって、山頂からの帰りはまた戻って来なければならない長丁場。果たしてボクらが行くことはあるのだろうか‥笑
振り返ったり先へ進んだりしながら、兎に角気持ちのいい稜線をのんびりと歩いてゆく。
「島田娘」からの景色が抜群で、勿体なくて足がなかなか前へ進まない。
そんなのろのろ歩いていたボクらを、後ろからやってきた久しぶりに会う仲間に撮られていた。
「濁沢大峰」で追いつかれ一緒に小休止。ついでに三ノ沢岳へ行ってきた仲間にも追いつかれてしまうありさまであった。
中央アルプスのこの稜線歩き。何度も歩いているが、今までで一番お天気が良いことに気分が高揚する。
てことで、本来の落ち合う場所は「檜尾小屋」なのだから、各々のペースで好きなように歩いてゆく。ヨメさんは腹ごしらえ。
しばらく進んでゆくと‥何やら嫌な雲が左の方からモクモクとやってきている‥。
あぁ残念‥。山頂ガスで真っ白けの「檜尾岳」だった。
青空バックのピノキオ小屋が見たかったが、間に合わなかった‥。
吞みにきた岳『ピノキオ小屋』にて。
今回は仲間と連れだって4人で来たので、こうしてまとまったスペースを割り当ててもらえて嬉しい限り。
厚みのある無圧マットレス(1000円)は初めて借りてみたのだが、これがすこぶる具合が良くて、とても安眠できたのには驚いた。次回も必須アイテムとなる👌
小屋の寝室を改めて見てみると、梁の並びで区切られた広めの個人スペースが快適で過ごしやすく、カーテンでしっかりと仕切る事ができるため、プライバシーが確保される設えはとてもありがたい。
ひとり2つのハンガーが設置されているし、L型の棚受けには角度のついたスペーサーが噛まされているので、棚には角度が付いてザックや物が落ちないという工夫が素敵だ。
先ずは小屋前のスペースで喉を潤して準備をしておく。
すると‥久しぶりに会うピノキオの仲間たちが、酒や肴を持って続々と集まってくる。まだ14時ごろのこと笑
カジキの昆布締めなんかの肴が出てくると‥
日本酒のお燗を付けてくれる仲間がいてありがたい。
つい先ほどまでは暖かだったのに、標高2680mの小屋前は陽が沈むとあっという間に寒くなる。
小屋の中に移動して、消灯時間まで宴会は続くのであった。
タコさんウインナーをつくったところまでは覚えている‥( ꒪Д꒪)白目
さて翌朝。
小屋の中から見える景色がもう素晴らしい。
連なるオールスター山の山容がくっきりと見えて感動的だ。
檜尾小屋も檜尾岳も真っ赤に焼けていた。
空木岳まで行った仲間も、この真っ赤な朝焼けには感動していることだろう。
檜尾岳の山頂に居た仲間からもらった写真がこれまた素晴らしくってびっくり。何だかいいことありそうである。
下山開始は、居残り組に見送られながら7時ごろ檜尾小屋を出発。いつもの「檜尾尾根コース」を下りてゆく。
二日酔いのカラダではちょっとキツイのだが、ロープウェイを使わず「檜尾橋バス停」まで3h20分ほどで下りられるのは何ものにも代え難い。
紅葉もちらほらと♪
きっと混雑しているであろう千畳敷カールを横目に見ながら、標高1500mを一気に下ってゆく。前太ももがぱんぱんとなる‥。
やっと晴れてくれたこの週末。どこも大混雑していたスポーツの日の三連休。下山めしを食べて急ぎ高速道路に乗るも、どこもかしこも大渋滞。
ボクらは例によって中央道の勝沼ICで降車し、大菩薩ラインを走り柳沢峠を経由して奥多摩湖方面へと帰ってゆく。
下道は渋滞も無くスムーズに流れていたが、7時に檜尾小屋を出発したのに家に着いたのは19時であった。
登山Pまで約270km(車)
登山口まで約2時間(バス待ち&LW待ち)
登山口から約4時間(山歩き)
今年も「遠方の酒場」は遠かったが、檜尾小屋で知り合った山仲間と久しぶりに再会し、小屋閉めのタイミングで小屋番さんを労いながら呑む酒は格別だった。
さて来年の小屋〆には誰が来るだろう。檜尾小屋のファンは今もぞくぞくと増加中で嬉しい限りだ。
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最高点の標高: 2851 m
最低点の標高: 1189 m
累積標高(上り): 596 m
累積標高(下り): -2049 m
総所要時間: 01:35:49