北ア 薬師岳歩き〈ケーコ編〉後編

1日目~2日目『北ア 薬師岳歩き〈ケーコ編〉前編』からのつづき

 

8/19(月)
朝方トイレに起きたら星が出ていた。空が見える!

 

スゴのテン場ってこんな所だったんだ。昨日までは平らで張りやすい印象しかなかった。

ところで、夫は朝からテントがさらに崩壊したと大騒ぎしてる。
もうこのテントでは寝られない!太郎平小屋に連絡して小屋泊にする!!ギャーーー!!!と言う。

インナーが全て落ちても死ぬわけじゃないし寝られるよ。
あるもので工夫して乗り切ろうじゃないか!と背中を擦りなだめる。

 

小屋に靴を取りに行く。

 

ありがとう!スゴ乗越小屋!!!

 

相変わらず、中は湿ってるけど安心して歩ける。
(この靴は7年前に購入して、3年前にソールの張り替えをしていた)

 

広い山頂の間山

 

歩いて来た道を振り返るとアップダウンがエグい。いや本当によく歩いてきたなぁと何度も振り返ってしまう。天気が幸いしたのかもしれない。今になってわかる霧の有り難みよ。

 

岩稜帯を越えていく

 

北薬師岳

この先を想像するだけで胸が高鳴る。
北薬師岳あってこその薬師岳だと思う。

 

左にカーブを曲がると薬師のカール群が見えてくる演出がニクいね

 

やっとやっと見られて感無量、いいとこだな~濃いグレーのS字モレーンがはっきりと浮かび上がって見える。雪がある時にも見てみたいものだ。

 

「早く行かないでよ!バカ!勿体ないじゃないの!」
と叫んだ気がする。

 

はやる気持ちを抑えながら切り立ったところは慎重に。

 

ここまで来るとZではなくSに見えてくる。

 

薬師岳山頂

 

日本海側からガスが立ち込め、あっという間に山頂は真っ白になった。

 

 

太郎平から登ってくる人達が皆キツそうな表情をしてる。

 

薬師岳山荘で冷たいコーラをいただいた。

 

疲労が溜まってたのか?ここからがとても歩きづらく、キャンプ場までの下りが今山行で一番きつかった。

 

太郎平キャンプ場

 

ビールを横目に受付を済ませ、これから小屋に行って生ビールと太郎ラーメンだからとさっさとテント立てる。
インナーの天井は今朝よりも更に落ちてたので、ストック3本をテント内に立てた。問題なく過ごせそう。

 

トイレのついでに水汲んでくるよ~と言い残して行ったきり、夫が帰ってこない。
遅いな~と辺りを見回すと受付で道草を食ってるではないか。あのバカちんが!と思っても後の祭り、水がキンキンで美味かったからビールもキンキンな筈だ!と買ってきちゃったそうな。
確かにキンキンだったけどね.....

 

靴脱いで寛いじゃってる。

 

なんとか持ちこたえてる靴底。

 

喉も潤ったから、ラーメン食べに行こう!

 

4日間、同じ行程のTKMZWさんもやって来た。小屋泊なのにザックが大きい、大汗かきの後期高齢者だ。毎日一緒に飲んだ。

 

14:20太郎平小屋着
人が多くて都会に来たようだ。
「生ビールと太郎ラーメンお願いします!」
「いや~ラーメン、14:00までなんですよ~」

......言葉を失った。
生ビールを頼むのも忘れ、しばらくその場に立ち尽くしてしまった。

夫「俺がテン場でビールを買わなければこんな事には.....」と言い出し、
私「そのとおりだよ!」という顔を無言でした。(優しさ)

 

やけ酒。
生ビールを飲んだら、ますますラーメンが食べたくなった。

 

1杯飲んだら気分良くなって、2杯目を私に買いに行かせ、

 

着替えてきたTKMZWさんと合流したら、3杯目を私に買いに行かせ、しまいにはハイボールを私に買いに行かせ、お開きとなった。
別れ際にマーブルチョコとアーモンドと干し葡萄を恵んでもらう。

 

帰宅中

 

晩ごはんはアルファ米とフリーズドライカレーとふりかけよ♪

 

テントは再度接着してみて駄目なら縫ってシームテープを貼るか。直してみる。
このテント(ゼログラム/エルチャルテン)は2017年に韓国で購入。

 

靴はもう寿命だな。あと1日もってくれればいい。

4日目につづく

―――

8/20(火)

太郎平キャンプ場

 

来年はこの先かな。

 

折立まで一気に下山する。この日も昨日も一昨日も1600~1800m地点でのクマ目撃情報が多過ぎて、お互い慣れて油断した時に何も起こらなければいいなと思う。

11:30頃の毎日アルペン号に乗るTKMZWさんと折立で最後の挨拶を交わす。
「まだ小さなウイスキーが残ってるんですけど、良かったら最後に水割りでもいかがですか?」のお誘いには丁重にお断りをし、何度も最後の挨拶を交わす。面白い人だったな。

 

予約していた12:30発のバスに乗り、有峰口バス停で下車、徒歩数分の有峰口駅へ移動してレトロな電車で立山駅へ戻った。

 

 

 

色気より食い気が勝り、温泉には入らず、黒部のきときと寿司に寄って帰った。

※反省点:白身魚は一度に何種類も注文し過ぎると、何が何だか見分けがつかなくなる。

おしまい

―――

帰宅後、靴底は本当に剥がれそうだったのかを試してみると、弱い力でパカッ!と剥がれた。危ない危ない。

 

合計距離: 29.58 km
最高点の標高: 2923 m
最低点の標高: 1367 m
累積標高(上り): 2529 m
累積標高(下り): -3578 m
総所要時間: 01:13:18
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