屋久島縦走歩き vol.1


プロローグ
2020年3月17日(火曜)から3月22日(日曜)のこと。ヨメさんと二人、5泊6日で憧れの【屋久島】を歩いてきました。山中では4日間の大縦走。屋久島特有の激しい雨も風も体験し、とても内容の濃い縦走歩きとなりました。

さて、ボクのブログ記事はいつもはただの日記口調で全く参考になりませんが、今回はボクもそうしたように、先人の先輩方のブログ記事のように、多少詳しく山行記録的なものを真面目に残しておこうかと思っています。もしもボクらの今回記事が、いつか誰かのお役に立てれば良いなと思います。

 


屋久島への山旅の動機
生命力あふれる屋久島に呼ばれたから!、とかそんなロマンチックな理由なんて全くなく、ただ単に一度、海に浮かぶ“洋上アルプス”の稜線を歩いてみたかっただけ。
あとはまとまった休暇が取れるチャンスが不意に訪れたので、このタイミングを失うことの無いように行使してきただけ。

 


屋久島への計画と準備
山旅の期間を、3月の春分の日の連休のある週に定めて計画を開始。悩んだのが屋久島をどのコースで歩くかと、何日間の山旅とするかでした。

愛用の『屋久島トレッキングサポートBOOK』を参考にし、歩くコースはヤクスギランドから入って白谷雲水峡へ抜ける花之江河登山道を歩く2泊3日の“縦走コース”と、予備日としても使える“日帰りコース”を幾つか検討し、前泊と後泊も含めて、全行程としては“5泊6日の旅”として計画をする。
それからとても参考になったのが、山仲間の『パノラマの写真』であった。沢山の写真よりも一つの動画の方が良く分かるように、ぐるりと写真で見渡せるパノラマ写真は、動画に匹敵する分かりやすさがあった。ふかくん(山とパノラマ)Thanks。

ある程度日程を決めたら、次は旅の足となる“交通手段”と寝床となる“宿泊施設”の検討を開始。ここでももう先人たちのアドバイスやブログ記事を大いに参考にさせてもらいました。

 


さて当初の予定はこう↓でした。
〈結果的には、縦走が四日間となり日帰り山行が無くなります。〉

・自宅 → 羽田空港:自家用車で移動 『羽田空港P4駐車場』に駐車(6日間)
・羽田空港 → 鹿児島空港:飛行機(ソラシドエア)*富士山ビューは右側席
・鹿児島空港 → 屋久島空港:飛行機(JAC
・屋久島空港 → 前泊宿(エコホテルソラ)[レンタカー(6時間 カミヤマレンタカー)*空港で受け取り、ホテルに乗り捨て]
・ガス缶、食料、お酒、携帯トイレの買いだし、登山弁当の予約注文、屋久島観光協会(安房)へ『登山届』の提出と環境保全協力金(一人2000円)の支払い

・縦走一日目:宿(エコホテルソラ) → 予約送迎タクシー(屋久島交通) → 弁当屋(かもがわ) → ヤクスギランド → 花之江河登山道 → 石塚小屋(避難小屋)泊
・縦走二日目:石塚小屋 → 黒味岳 → 栗生岳 → 宮之浦岳 → 永田岳 → 新高塚小屋 or 高塚小屋(避難小屋)泊
・縦走三日目:避難小屋 → 縄文杉 → ウィルソン株 → トロッコ道 → 白谷雲水峡 → バス → 宮之浦港(レンタカー 48時間*宮之浦港で受け取り) → 宿(エコホテルソラ)

・日帰り山行:宿(エコホテルソラ) → 弁当屋(かもがわ) → 蛇之口滝 → 大川の滝 → 千尋の滝 → 尾之間温泉 → 宿(モスオーシャンハウス
・最終日:宿(モスオーシャンハウス) → 観光 → 屋久島空港[レンタカー *空港に乗り捨て]

・屋久島空港 → 鹿児島空港:飛行機(JAC)
・鹿児島空港 → 羽田空港:飛行機(ソラシドエア)*富士山ビューは左側席
・羽田空港 → 自宅:自家用車で帰宅

 


上記の準備にほぼ一か月以上をかけて色々と手配。航空券は『エアトリ』を使いました。

所感:羽田空港までは、自家用車での移動が極めて楽ちん。大きなザックもなんのその。コロナウイルスの件もあり、極力電車移動をしたくなかったので丁度良かった。
羽田空港P4駐車場は一か月前から予約ができるのも良い。仮に山旅の期間が満車になっていたとしても、毎日webサイトをチェックしていると、キャンセルが出たりすることが多い。
事実ボクは毎日チェックしていたら、旅の2週間程前に予約ができてラッキーだった。個室だったので値段がちょっと高くてまいっちんぐではあるが。(~_~;)
因みに羽田空港P4駐車場の入口前には、ネズミ捕りの警察がいるので要注意。必ず一時停止は忘れずに!



屋久島山旅 初日
朝5時に自宅を出発し、首都高速道路を経由して“羽田空港P4駐車場”へ向かう。空港中央IC下車。P4駐車場予約済みのゲートに入るため、P4駐車場をぐるっと一回りし、見えづらい“一時停止”の表示を見落として、ネズミ捕りにまんまと引っかかる・・・。警察のバカ野郎。そんなところに隠れるのズルい。1点減点7000円の罰金であった。旅の初日についてない。(´Д`)

羽田空港P4駐車場からソラシドエアの荷物預かりカウンターへゆき指示に従う。ヨメさんともども重量オーバーにならず、生地の厚い大きなビニール袋にザックを入れて梱包してもらい、荷物もボクらも搭乗手続きを終えて朝ごはんへ。ザックの外に“ストック”を取り付ける場合は、ケースに入れてからにしたほうが無難。

羽田空港  07:25発 → 鹿児島空港 09:25着 / 乗り継ぎ路を通って、屋久島便へ。
鹿児島空港 11:00発 → 屋久島空港 11:40着 / ほぼ定刻通りに予定が進み、屋久島空港で予約済みのレンタカーをピックアップ。

レンタカーは“カミヤマレンタカー”を使いました。選んだ理由は一日目に泊まるホテルの目の前にあるレンタカー屋だったから。そこのおやじが面白くって気分良く借りられました。レンタル料金はだいたい何処も同じようなものなので、地の利を活かせるところで借りた方が良い。

 

先ずは山旅に必要な物を揃えに、スーパーや山道具屋にレンカターで移動します。縦走に必需品な『三岳』はスーパーやドラッグストアで手に入れた方がやっぱり安いんだけれど、一人幾つまでと個数が決められているので、一箇所でまとめてドカッと買える方が便利。ガス缶に食料、携帯トイレなんかは『山岳太郎』で購入。ガスの種類も袋めしも豊富で何でも売っていた。

 


〈太忠岳の天柱石〉

屋久島観光協会では、登山届の提出と一緒に現地の人から情報を収集。流石に色々な面に詳しく、ガイドブックに書いていないこともマズいことも何でも教えてくれた。(~_~;)
特に親身にアドバイスをくれた担当者の『永田岳』推しがすごくて、これは何が何でもボクらも歩いて来なければならないと云う気持ちにさえなってしまった。のちにこれが本当に良かったのは云うまでもありません。

 

素泊まり専用の“エコホテルソラ”は、二人で泊まれる『和室』を利用しました。ユニットバスと洗面所とトイレが付いており、部屋は畳の廻りに板の間があるのでかなり広くて快適でした。初日に縦走登山用の荷物と預ける荷物用に仕分けしたかったので、こうした和室で広いスペースがあって非常に大助かりなホテルでした。

ただエコホテルソラには、和室が一室しか設定が無いのが残念でなりません。しかも“じゃらん”からでしか予約が取れないので、いつも争奪戦のようでした。
特筆すべきは寝具にこだわっており、とても安眠ができたのはありがたい。寝心地の良い寝間着があったのも嬉しい。部屋には冷蔵庫が備え付けられているので、冷蔵物があっても心配不要でした。

 

ところで、縦走登山後に泊まる宿は、初日と同じエコホテルソラを予約していたのだけれど、どうしても一つ気になる懸案事項があったのでホテルの支配人にちょっと相談をしてみました。
内容は「縦走二日目のお天気がすこぶる悪いので、もしかしたらキャンセルするかもしれない」と云うもの。もちろん、こちら側の勝手な申し出なので、下山後にきちんと全額のキャンセル料金は支払うつもりであることを伝えます。
せっかく初めての『屋久島』ですから、何としても“晴れた稜線を歩きたかった!”のです。暴風雨で風速20m以上の終日悪天候の翌日のお天気は、何度調べても揺るぎない『晴天』のマークが続いていました。~_~;

と云うことで、悪天候でキャンセルをする場合、一度何処かで連絡をすることで話がまとまり、翌日の山歩きへと備えます。臨機応変に対応してくれたエコホテルソラの方々に大感謝。

 

屋久島へ着いた初日の食事は、“お昼ごはん”は翌日の『登山弁当』の予約も兼ねて“レストランかもがわ”へ。
ボクは“トビウオの唐揚げ定食”を注文し、ヨメさんは“有頭エビフライ定食”を食べた。美味しくてボリュームがあって◎。二つで2000円ほど。

 

レストランかもがわの横が“お弁当かもがわ”になっており、登山弁当が頼めます。
かもがわの『たけのは弁当』は竹の皮でお弁当を包んでくれるので、エコロジーでコンパクトでありがたい。もちろん美味しくて◎。朝と昼のセット弁当で800円。お値段的にも◎。

 

“晩ごはん”はエコホテルソラから歩いて5分で行ける“定食パスタかたぎりさん”へ。
呑み目的で行ったので最初は肴になるおつまみばかり食べていましたが、最終的には名物料理の“トビウオひつまぶし”までしっかりとたいらげ、満腹に。
ボクらの後ろの席には、屋久島のガイドさんと撮影隊の方々がいらしていたようで、小耳にはさむプチ情報が面白くてとても良い肴となりました。

 

初日は翌日からの“縦走登山”のことを考えて、軽く3時間、ほろ酔い程度で切り上げます。(´_ゝ`)

――― 屋久島縦走歩き vol.2へ続く ―――

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