3月の24日、土曜日のこと。秩父で夢のような超大盛り(武甲盛りとも云うらしい)の“チャーハン”を食べるため、そのウォーミングアップとして奥武蔵の“棒ノ嶺”をサクッと歩いてきました。でも実は目的はもう一つあって、棒ノ嶺の沢沿いに自生している『ハナネコノメ』を見にゆく山行でもありました。
ところで磯B、お花にはまったく興味がないと以前から申し上げてはいますが、やれ福寿草だ、やれシラネアオイだ、やれカタクリだと云っているようではやっぱり説得力に欠けてしまいます。しかしながらこの興味がないと云うことは、お花の可愛らしさが分からないだけで、花を見て、何かしらの感情は沸くには沸くのです。
例えばこの日の山行で見た『ハナネコノメ』の、小さく白い花の中にある赤い“可憐な”雄しべ。麗しく、艶やかで、うむ なかなか良い。そんな感情は一応は持ち合わせてはいるのです。さてそんなどうでもいい話はこの辺で止めにしておいて、ハナネコノメを見に行った山行の話。
歩き始めは名栗湖の白谷沢登山口からスタート。車はその登山口横にある駐車スペースを利用させてもらった。7時を少し過ぎたあたりだったので、車はまだまばら。身支度を整えて、さ ぼちぼち歩こうかと準備体操をしていると、何やらヨメさんからただならぬ気配が出ていた。・・・どうやら登山靴の中敷きを忘れてしまったようだ。・・・ボクが。(´Д`)
これは山歩きの前日までヨメさんのゴローの靴を洗ってメンテナンスしてあげていたためであるが、紐を結んですっかり安心しきっていたようで、肝心の中敷きを棚の上に置き忘れてしまったようである。ボクが。これに懲りて今後は自分で登山靴のメンテナンスをしてくれることを願いたい。因みにこの日履いてきた靴の中敷きを代替品にして、事なきを得る。
埼玉側からの棒ノ嶺歩きは、序盤から苔むした沢沿いを歩いてゆくのでなかなかに楽しい。前日には雨が多く降っていたようなので水嵩も多く、渡渉するのもこれまた実に楽しい。ところがぴょんぴょん飛び跳ねながら調子に乗って歩いてゆくと、やっぱりやってしまうもので、滑って深い沢の水に足を突っ込んでしまうこと数回。気温の高い日の山行で本当に良かったのであった。
さて苔の生えた色鮮やかな岩に目をやると、白くとても小さな花がところどころに群生しているのが分かります。沢の水が深く足を踏み入れられないところには、きまって多くのハナネコノメが見事に花開いていました。そんなところへはCANON G3Xの600mm高倍率ズームでイチコロです。山歩きにはG3Xがホントに重宝し大助かり。ハナネコノメの赤い雄しべが綺麗に撮れていました。
棒ノ嶺の山頂にたどり着くと、残念ながらどんよりな曇り空でした。けれども山頂にはボクらを含めて4人の登山者しかおらず、こんなに空いている棒ノ嶺は初めて訪れます。山頂直下は雪が多少残っており、それが融けてどろどろで滑って足場がものすごく悪かった。恐る恐る下りる。
山頂での山めしはランチパックだけにとどめて、下山後に伺う秩父“悦楽苑”ののれんをくぐることを楽しみに、あっという間に下山したのであった。
たったの4時間30分ほどの山歩き。良かったのか悪かったのか、この後に遭遇する“チャーハン”のことを良く知っていたら、きっともう少し、あと2時間は歩き続けていたかと思う。ハナネコノメ、可憐であった