岩手山お花山歩

岩手山と八合目避難小屋
〈岩手山と八合目避難小屋〉

ボクの山歩きにしては珍しい記事のタイトルですが、実はその名の通りに、岩手山に咲くお花の数々を愛でて(!)きたんです。
先ず岩手山がこんなにもお花の山だとは知らなかった。とにかくすごくて、純粋にそれらのお花を愛でに来ているおば・・・レディの二人がこれまたキャーキャーうるさくてスゴかった。

今回の山行のメインであるシラネアオイとタカネスミレを筆頭に、サンカヨウとかミヤマ何とかとかエゾノ何とかとか色々なお花が登場・・・。お花博士に目の前でまた親切丁寧に色々とレクチャーしてもらいましたが、これまたやっぱりで右から左。
でも今回はボクなりに頑張ったつもりではあるんです。
なんといっても岩手山に咲くシラネアオイはとにかく綺麗に見えたんですもの。そんな感覚が芽生えただけでも成長の兆しアリかしら。でもボクのスミレに対する愛は未だに一色単。どのスミレを見てもボクにはみな同じスミレにしか見えにゃい。小さくて見えないし。~_~;

シラネアオイ
〈シラネアオイ〉

それで今回の山行の岩手山

ずいぶんと前からお誘いを受けていて、ずいぶんとどうしようかと悩んだものでした。先ずボクはお花にまったく興味が無いし、でもヨメさんは今年の計画している山行では1番行きたいと云うし。
ボクんちからは、埼玉県、栃木県、福島県、宮城県、岩手県と5県を縦断する東北道で一本で行けますが、片道520キロにもなるその距離にびびってなかなか重い腰が上がらなかったのだ。
ま、最終的には本場の盛岡冷麺など食べ物に釣られ、その他もろもろな脅しに近い文句でボクが折れて、晴れて行ってきました岩手山。

そんな今回の記録記事は、6/5(金曜)から6/6(土曜)の話です。
同行者は遊山通信のクニ先輩。今回も何から何までホントに世話になっちゃった。

タカネスミレ
〈タカネスミレ〉

さて出発は4日の木曜日で、18:30には家を出て東北自動車道に乗り込んだ。
単純計算(時間 = 距離 ÷ 速度)すると500キロの道のりを100キロのスピードで走れば5時間で目的地へ到着することになるから、どうしたって19時前には高速道路に乗っていたかったんです。
途中、那須高原SAでごはんを食べて鶴巣PAでガソリンを補給した以外はほぼノンストップで漆黒の東北道を北上。目的地の馬返し登山口の駐車場にはなんとか1:30には到着し、5時間もの睡眠を取ることができました。ジムニーでの車中泊は狭くて眠れないので、今回はテントを邪魔にならない場所に張って車外泊。一気飲みしたビールの力も借りてとても快適に眠ることができました。

柳沢コース2.5合目
〈緑豊かな樹林帯/柳沢コース2.5合目〉

翌朝は、馬返し登山口(柳沢コース)を7:30に出発。
岩手山の山頂までの標高差は1400mと聞いていたので、しばし悩み、ジムニーに持ってきたワインボトルを置いてゆくことにした。なのでこの日ボクが持ち上げた酒量は、キンキンに冷やした500mlの缶ビール2本とウイスキーを300mlだけにした。
八合目避難小屋前の御成清水の水場をあてにできるとのことなので、ウイスキーの水割りを楽しむ算段でした。それでその汲めたお水がものすごくうんまくてね、結果的には寒くて水割りなんて飲めないからお湯割りにしたんだけれど、グビグビ行けました。酒の量もちょうどよくて驚いた。

シラネアオイの群生
〈シラネアオイの群生〉

お花は5合目を過ぎたあたりから、もうわしゃわしゃわしゃ~って出てきた。キャーキャーうるさくなってきたのもその辺から。シラネアオイがこんなにも綺麗なお花だとは思いもよらなんだ。突然変異の白いシラネアオイもあって、まぁ実は・・・楽しかったんです。
次にキャーキャー云っているところを見たらタカネスミレ、その次のキャーキャーポイントを見ればサンカヨウと、そんな具合でボクの山頂までのお花巡礼の歩みは進んで行きました。しかしお花のことに関してはボクはもうこれ以上何も語れませんから、遊山通信のクニ先輩のページを見てほしい。ものすごいんですから、その花に対するマニアックぶりが!笑

不動平避難小屋と外輪山
〈外輪山と避難小屋〉

岩手山 山頂
〈岩手山 山頂〉

2.5合目で分かれて登る登山道の新道は、7合目で旧道とくっつき、岩手山の山容もこの辺でかなりでっかく迫力満点に見ることができました。途中から青空が何処かへ行ってしまいましたが、山の様子がくっきりと分かるので文句なんて云えません。
さそして水場のある八合目避難小屋、そしてこの日ボクらがお世話になる9合目の不動平避難小屋まで歩を進めたら、重たいザックを小屋で荷解いて風呂敷を広げて空身となって岩手山の山頂まで軽快に歩いてきました。
小屋からは往復で1時間ほど。とにかく風が強くて吹っ飛ばされそうな勢いだった。頂を踏んだら寒いのでさっさと小屋まで一目散に駆けていきました。

不動平避難小屋内
〈不動平避難小屋内にて〉

さて不動平避難小屋に戻るとお楽しみののんびりタイムです。
先ずは室内温度が一桁と寒かったので、ダウンの上下を着込んでシュラフ(モンベルのダウンハガー800#3)に下半身だけ入れて身支度を整え、おのおの酒の肴づくりに精を出しました。
ウチはキューリとエシャロットの野菜スティックと、プチトマトとイワシのブルスケッタ乗せ。クニさんからは自家製野菜たっぷりのミネストローネとキューリのピクルスとカボチャのサラダ。メインの晩ごはんのカレーライス前にすでにこれだけでいい感じ。
そしてたわいのない話をひとしきり楽しんで肩肘ついて横になっていると、睡魔がやってきます。なのでここは逆らわず21時に就寝。この日の小屋にはボクらの3人だけでした。

不動平避難小屋
〈不動平避難小屋〉

翌日は5時起きの6時30分出発に合わせて、各自朝ごはんを食べてコーヒー飲んで世話になった小屋を掃除して出立です。
不動平避難小屋は石の外壁で趣きもあって本当に綺麗でした。トイレだって二つもあってとても清潔で綺麗。しかも洋式便器で紙だってありました。こんなに素晴らしい避難小屋をボクは初めて見ました。
帰りはまた御成清水でお水を汲んで今度は7合目から旧道で下ります。するとまた途中途中でおば・・・レディがキャーキャーうるさくてボクに迷惑です。今度はなんだか珍しいお花に会えたようでした。当然ボクは右から左です。
帰りの道は登り返しなんて全く無いので早い早い。旧道で咲いているちょっと雰囲気の異なるシラネアオイをしっかりと愛でながら(ボクが愛でるって云うのも少々キモイが)がんがん下ってゆきました。あっという間に馬返しの登山口に到着です。

眼下に雲海
〈眼下に雲海〉

今回の山行はきっと初めての山で泊まりで登り応えがあったんで、とにかく楽しかったんです。
お天気で景色も良くて、青空バックの岩手山も見られましたし、山頂までの道中もとても楽しかった。撮りすぎて厳選するのに超苦しみましたが、お花の写真だってこのボクが何枚撮ったのかすら分かりません。お花の山の岩手山。こんなにも楽しいとは思いもよりませんでした。なのでまた来年、ヨメさんは、必ず参加します。

岩手山お花山歩シャシン記ログ

-山歩きと山登り

© 2024 bebeDECO