北飯豊ハクサンイチゲ山行

今年もなんとか歩いてくることができた北飯豊は『朳差岳(えぶりさしだけ)』の話。前泊も含めた5/25㊏~5/27㊊のこと。

 

先ずはさらっと山歩きの前泊5/25 ㊏の話。詳しい『キャンプの様子』はのちほど記録予定。
快適に車中泊ができたら問題無しなのだが、愛車のジムニーは小さくて二人での車泊は不可能なので、今山行の登山口にとても近いキャンプ場『大石オートキャンプ村』にて前泊キャンプをする。
キャンプ場は広くて清潔でとても綺麗。しかも炊事場とトイレのある付属棟が付いているAタイプ(5,200円)を利用。電源まで付いていて、とても快適であった。

 

さて、今回の北飯豊の山歩きは〝東俣コース(権内尾根)〟で歩いてゆくことになった。
これは、奥胎内ヒュッテの駐車場までの道路がまだ通行止め解除とされていないから。当初の予定では、奥胎内ヒュッテの先の〝足の松登山口〟からinしたかったのだがそれが叶わず。

 

したがって今山行のスタートは、『東俣彫刻公園』の駐車場から歩き始めた。林道ゲート手前の路肩駐車スペースにギリギリ停められた感じ。こんな時はジムニー小さくて本当に良かったなと思う。朝5時、歩き始める。

 

例年通りなら6月の第一週目にお花見山行で朳差岳へ出かけてゆくはずなのだが、山仲間がSNSへアップする“ハクサンイチゲ”の様子を見てしまったら居ても立っても居られなくなり、気が付いたら急遽現地へ赴いていた。

 

ところで、飯豊山の山歩きは本当にきつくて辛いんだけれど、それを頑張れたご褒美の光景がたまらなく素晴らしくて、いつも毎回感動する。
しかも今回のコースは初めて歩く権内尾根。仲間からは、権内尾根いいよ~綺麗だよ~とのワクワクするような事前情報もたくさん貰っていた。

 

そんなことを考えながら、今回も新緑の美しい森へずんずん入ってゆく。ブナの木々ががとても美しい。

 

スロースターターのボクには丁度良い緩い山道を歩いてゆくと、東俣第2橋を渡ったあたりから流石は飯豊、ググっといきなり勾配のきつい急登が始まってゆく。

 

ところが‥初めて歩くはずのこのコース。ぜぇぜぇ喘ぎ喘ぎだが、なんでだか非常に歩きやすかったのだ。

 

それが分かったのはしばらく経ってからのこと。

 

コースは長いのだが、緩急の付いたコースだからなのか、足取りスムーズに歩いて行けたのだ。危険なところもあまり無かった。

 

今回の山歩きは何としても15kgにザックの重量を抑えたかったので、カメラを持ってくるのを止めて全てiPhone15Proで撮影してみた。であとで撮った写真を見返してみると、これがなかなか写りが良くて驚いた。
いやむしろ‥この先ボクの写真はもうiPhoneで良いのではないかと思うほどの出来栄え。

 

けれども、カメラを置いてきて、-1kg減である。でもその分ワインをボトルで持ってきて、+1kg増である。ああ‥オレの馬鹿。
因みに水は、4キロ担ぎ上げて、1.5キロの水を雪渓から作った。

 

前朳差岳と朳差岳をロックオン!

 

お花の写真はヨメさんの担当。

 

千本峰までがとにかく辛かった‥。
次の前朳差岳がなかなか近づいてくれません‥。

 

お花の写真はヨメさんの担当。

 

前朳差岳にて。

 

と、ここでアクシデントが発生。パノラマの景色をしばらく楽しんでいると、ずいぶん前から背中にちくちくと違和感があったのでそれを確かめてもらった‥。
Tシャツを脱いでヨメさんに背中を見てもらったら何と!!
右の肩甲骨あたりを“マダニ”に噛まれていただによ‥‥涙。

 

幸いにも発見が早かったから良かったのか、爪で丁寧にねじりながら取ってもらったら、頭部が残ることもなく無事にマダニを取り除くことができた。
が、景色の良さに盛り上がっていたテンションはだだ下がり‥。すぐさま二人してカラダを隅々までチェックしたことは言うまでもない。

 

さて、思いがけないアクシデントがあったが、前朳差岳から朳差岳への稜線歩きが兎にも角にも素晴らしくって、下がったテンションがまた上がるのにはそれほど時間はかからなかった。

 

長者平からの、池塘越しに見えるゼブラ模様の飯豊連峰が最高に美しい。

 

そしてさらに、たおやかな稜線を先へ進んでゆくと、やっとこさ『朳差岳』の山頂へと到着する。

 

誰も居なかったので、ゆっくりと動画撮ったりとやりたい放題。標柱の奥には、歩いてきた稜線が見えている。

 

そんなこんなでひとしきり山頂時間を楽しんだら、今度は小屋とビールとハクサンイチゲへまっしぐら。

 

この日お世話になる『杁差岳避難小屋』

 

他にも登山者が来るかもしれないから、2階の隅に陣とった。この小屋は2階へのアクセスもちゃんとした階段で昇降できるので、とても利用がしやすい👌 そして窓からの見晴らしも抜群👌

 

この日5/26㊐のえぶり小屋は、ボク等の他、めちゃくちゃでかいザックを歩荷してきた屈強なボディのお兄さん二人組の4人だけであった。
スライドする登山者から前日5/25㊏の満員御礼の話を聞くと、何とも快適で申し訳ない気持ちでいっぱいだ。やっぱり飯豊の小屋は、土曜宿泊を避けるのに限るのだ。

 

いよいよ今山行のメインディッシュの〝ハクサンイチゲ〟を見にゆく前に、忘れちゃならない儀式も片付ける。

 

小屋下雪渓に、持ってきた缶ビールを沈めるのだ。5分も“コロコロ”転がしていると、キンキン冷え冷えのビールが出来上がる♪

 

ハクサンイチゲとおじさん。

 

今年のハクサンイチゲは開花も早いけれど、花の密度も多いようだ。地元新潟の先輩山仲間が皆口を揃えて言っている。

 

これでもかって云うぐらいに、同じような写真ばかりを撮りまくるおじん。

 

めんこいハクサンイチゲに満足したら、雪渓の雪でキンキンに冷えている缶ビールでやっと乾杯♪
‥こんなに美味しいビールは久しぶりに呑んだように思う。

 

しばらく小屋の横にあるベンチで至福の時間。
眼の前にそびえるゼブラ模様の飯豊連峰が何よりもごちそうであった。

 

と ここで、1階で宴会していたお兄さんから素敵な差し入れを頂いた。
ちゃんと切れ目を入れた芸が細かい肉厚のトンテキと、キンキンに冷えている缶酎ハイだった♪ 今度は小屋内でも至福の時間。

 

なんでもこのお兄さん方、今回ボクらが歩いてきた東俣コースを、大石側から朳差岳避難小屋あたりまで草刈りや枝切りしたり整備しているのだそうだ。どうりで歩きやすかった訳だ。本当にありがたいことです🙏

―酔いにまかせ気分よく就寝―
寝袋はモンベルのダウンハガー#3を使用。ダウンパンツも持って行ったが、ダウンはジャケットしか使わなかった。

 

―翌朝―

天気は前日からとは打って変わって、強風を伴うどんよりな曇天だった。今にも雨が降ってきそうな空模様‥。
したがって5時にえぶり小屋を出発し、帰路を急いで下りてゆく。

 

お花の写真はヨメさんの担当。

 

 

ピストンルートといえども、下りはまた違った景色が見られるから終始楽しい登山道だった。

 

急坂が終わり林道歩きが始まると、ボクらの前方にカモシカが居て驚いた。さらに驚いたのはこのカモシカ、しばらくの間、ボクらを気にしながら一定の距離を保って導いてくれるかのように、前を歩いてゆくのだ。

 

東俣コースの権内尾根で歩いて行った杁差岳。初めて歩く登山道はやっぱりとても楽しかった。結局雨にも降られずバッチグ~。
次はどの道でどこまで歩いて行こうかと、思いを馳せるのもこれまた楽しい。飯豊はやっぱり、いいで👌

 

下山めしは、2年前に一度食べたことのあるラーメンの味が忘れられなくて再訪。米沢ラーメン『こやなぎ』にて、チャーシューメンをヨメさんにごちそうになった。そう云えばこの日、ボクの誕生日だった。
む!そうなると、ジムニーのキャリアにくくりつけてくれていた山仲間からの差し入れサラダホープは、誕生日祝いだったのかとあとで気が付くのであった。感謝!

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合計距離: 23.59 km
最高点の標高: 1639 m
最低点の標高: 189 m
累積標高(上り): 2215 m
累積標高(下り): -2213 m
総所要時間: 06:08:25
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