
呑兵衛仲間と歩く山は、ボクの場合だいたい〝人参をぶら下げて〟歩くパターンが多い。
その人参とはもちろん「登山後ビール」である。

そして舞台は、勝手知ったる『太平山』。今回の山仲間は、同じ市に住むご近所さんの呑兵衛ちゃん。アプローチの早朝電車から、すでにお喋りが止まらない。

台風一過で見事に晴れた9/6(土)。太平アルプス+αでの呑み山行のお話。

百名山を完登した健脚の呑兵衛ちゃんは、普段は夏も冬も“背の高いアイドル系の山”を、長く長く歩くスタイルで楽しんでいる。
そんな彼女との山歩きには、あえて“背の低いローカル山”を選び、目の前に「登山後ビール」という人参をぶら下げて、大汗かきながら喋って歩こうという算段だ。

ボクの知らない山の話が次々と出てきて興味津々。山以外の話題も多く、話は尽きない。
今回歩いたのは『太平アルプス』の五座――岩船山・馬不入山・青入山・晃石山・太平山――を順に巡るコース。

スタートはJR両毛線「岩舟駅」、ゴールは東武日光線「新大平下駅」。いつもの時計回りで縦走し、最後に太平山の茶屋でたっぷりと休憩するのがお決まりだ。

それにしてもこの日は暑く、滝汗で足取りふらふら。それでもなぜかペースが早い。
……人参ビール、恐るべし(笑)

一応は案内役として説明を交えつつ歩いていたが、「まずはビールだよね」という結論に至り、さらにペースを上げて茶屋へ急ぐことになった。

高台からの景色も楽しみつつ‥‥

辿り着いたのはお気に入りの茶屋〝日の出家〟さん。

ここは、グラスがキンキンに冷えているのがありがたい。しかも瓶ビールは大好きなキリンラガー。最高である。

呑兵衛ちゃん、初っ端から水も飲まずに手酌でガンガンいく。
ボクとヨメさんが「まずは水を」と口にしたら、逆に怒られた(笑)
瓶ビールは一人一本ペースで、各々2~3本を軽快に空けていく。

太平山三大名物――お団子・焼き鳥・玉子焼き。
この日の玉子焼きは、いつもよりふわっふわで格別に美味かった。

さらに“隠れ名物”の蕎麦が登場すると‥‥

当然のように「蕎麦ときたら日本酒だよね~」となり、熱燗を追加注文。

ひとしきり飲んだところで下山開始。

麓はカンカン照りで日傘必須だったが、登山道は樹林帯が日差しを遮ってくれたのが救い。それでも、とにかく暑い一日だった。

下山後は「ぎょうざの満洲」へと河岸を変える。
餃子やレバニラ以外はほとんど頼まず、ただひたすら酒を飲み続けた結果――三人で一万円超え。酒代だけでこの額は初めてである。
ちょっと大丈夫だったのか?店内でうるさくなかったかしら?と後から心配になるほど。
さらに河岸を変えて、今度は自宅で心ゆくまで呑むことになった。
不思議なことに、ボクらの山仲間は料理上手で呑兵衛ばかりが集まる。まれに下戸だったとしても、それに代わる料理の腕が滅法良いのだ。

この年齢になって、失う縁もあった。けれども、またこうして新しく得られた縁もある。
これだから山の仲間って面白い。
とにかくこの日は、じっくりと酌み交わし、語り合いながら、知っていくのが楽しい山歩きであった。
―――――
最高点の標高: 422 m
最低点の標高: 32 m
累積標高(上り): 900 m
累積標高(下り): -894 m
総所要時間: 07:07:41