山とブログと仲間たち

昔はあれほどたくさんいた山系の「ブログ仲間」も、今では稀有な存在になりつつある。
互いの情報交換のため、スピード重視のSNSや登山アプリが全盛のこのご時世。わざわざ腰を据えて、のんびりと事後を文章に綴る人は減ってきた。けれど、だからこそ今なお残っているブログ仲間たちは、余計に貴重な存在に思える。

 

ブログを書く理由は、人それぞれあると思う。
日々の出来事を発信するため、自分用のメモとして残すため、老後の楽しみに読み返すため、検索で誰かの役に立つため、あるいは交流のため。
どれも立派な理由だけれど、共通しているのは「簡単なSNSでは満たされないもの」を欲している、という点だろうか。
SNSのように「映え」や「即レス」を求められる場所ではなく、誰が読もうが読まなかろうが、自分なりに物語を編み、時間をかけて書き連ねる。
手間暇かけて構成してゆく苦労もあるけれど、逆にその苦労が、ブログの面白さでもあるのかな。

 

そして不思議なことに、ブログは読み続けていると、書き手の人柄や生き方までもにじみ出てくるから面白い。
ちょっとした言葉の端々から「この人は几帳面だな」「この人は呑兵衛だな」なんて、思わず笑ってしまう。

虚飾で塗り固めようとしても、文章というのは意外と正直なもので、読む側にはすぐ見透かされてしまう。昨今流行りの「映え系SNS」なら上手に騙されることもあるかもしれないが、ブログはまったく違う──地味だが、本質的なツールだと思っている。

 

だからこそ、長いことブログを通して繋がっていると、初対面でも、久しぶりの再会でも、不思議なほど自然体で話せてしまう。それがまた面白い。
相手が尊敬できる人だったり、趣味嗜好の合いそうな人だったりすれば、なおさら──これはもう至福の時間となる。

実際に言葉を交わし、お酒を酌み交わせば、さらに面白さと楽しさは倍増する。
先日も、そんな再会があった。

 

6年前に、北飯豊の頼母木小屋で初めて出会った方と、再び杯を傾ける機会を得たのだ。
出会った直後に、その方も山系のブログ「とことこexplorer」をやっていることを知り、読み込むうちに、ボクはすっかり大ファンになっていた。

先日も、あのときと変わらぬ熱量と斬新さに触れ、どの話も興味深く、時間がいくらあっても足りないほどだった。
帰路につきながら「やっぱり、ブログで知り合う仲間は素晴らしい」と、しみじみ思った。

 

これから先、ブログ仲間がさらに減っていく時代が来るのかもしれない。
それでも、こうして繋がり続けてくれる人がいる限り、ボクはブログを楽しみながら書き続けていきたいと思っている。
文章の向こうにいる、あの〝仲間〟にまた会える日を楽しみにしながら――。

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