群馬県東部のある街には
手打ちラーメンを出す食堂がいくつもあるらしい
街の通りから一歩外れ、住宅街の真ん中で
ひっそりと、何十年も昔から営んでいる
地域の人たちにとっては社交場
そこでは昼間っから煮豆腐を相手に
焼酎の梅割りを一杯やってる人たちで賑わっているらしい
マリリンちゃん、プリっとした尻してるねぇ
出張か何かで来てるんかい
あぁ、やっぱりな、そんなカンジだ
じゃなくて、
こんにちは。ケーコです。興味津々です。
「梅と、餃子ね」
「梅と、今日はイカ天ある?」
「梅と、煮豆腐」
フムフム・・・梅で通るのね、ならば私も
「とりあえず梅と、煮豆腐とイカ天と餃子で!」(ラーメンは〆で食べるつもり)
流れているテレビを見ながら、
貴乃花の息子、靴職人やってるんだって、注文してから1年も待つんだって、
なんて他愛もない話をする。
隣の席では常連さんから社長と呼ばれている、ピンクのYシャツを着たおじさんが
昼間から梅を飲っている。
その後ろの後ろの席では
横を向いて壁に寄りかかりスポーツ新聞をガバッと広げているおじさんが、
その隣には関西弁の単身赴任風のサラリーマン(甘えん坊)が、
やはり梅を飲っている。
前の席では私の運転手が梅を飲れずにラーメンをすすっている。くくくっ。
オレ、箸上手くなったよな、普通にラーメン食べられるようになったし、
と呑気なことを言いながら。
タカラ、キンミヤ、純
甲類の安い焼酎に梅割りの素を数ミリ足しただけ
ほぼストレートなそれを土曜の昼間っから飲り
地元の人たちの会話に耳を傾け
結局、ラーメンまで辿りつけなかった、もうお腹一杯。
ラーメン食べたいんで、
百年と言わず千年続きますように