太平山茶屋【勝手に番付】

趣味の山歩きでよく訪れる、栃木県の『太平山(おおひらさん)』
そこには名物茶屋がずらりと並ぶ、通称〈七つ茶屋(セブンサミッツ)〉という界隈が上(太平山神社)と下(謙信平)に存在する。
そして、どの茶屋にも「三大名物」と呼ばれる旨いものがあるのだ。

 

それが、〈焼き鳥〉〈玉子焼き〉〈太平だんご〉だ。

七つの茶屋というのは――


〈山田家〉


〈もみじ庵〉


〈あづま家〉


〈松乃家〉


〈日の出家〉


〈栃木家〉


〈いづみ家〉

の七軒。

この七つの茶屋の、三大名物を山歩きの〆のお楽しみとして、先日、全制覇してきたのだった。もちろん、歩くことよりも、食べて呑むほうが目的ではあった笑
となれば、せっかくの食べ歩いてきた記録。
どの茶屋も美味しいことには変わりはなく、三大名物の美味しさもほぼ僅差。
記憶がビールと一緒に流れてしまわぬように、自分メモとして「横綱」だけを選出した番付を残すことにした。

 

ちなみに昨今、三大名物にもうひとつ加わりつつあるのが〈お蕎麦〉である。
これがまたどの店もなかなかに美味で、それぞれとても個性もあって侮れない。
なので今回は、蕎麦も加えた「四天王」形式で番付を構成。
なお、我が家流の番付評価基準(=着眼点)は以下のとおり。
ボク(Ⓑ)とヨメさん(Ⓚ)で、好みも感想もずいぶん違うので、「へぇ、そこが横綱?」という番狂わせもあって面白い。

 

【番付の項目と、ⒷⓀのお気に入りの横綱】

〈焼き鳥〉――本数、鶏肉のボリューム、味付け、焼き加減。そして、串打ちに茶屋の個性がにじむ。


Ⓑ横綱:日の出家
Ⓚ横綱:日の出家

 

〈玉子焼き〉――ふっくらか、かためか。ボリュームの有無、そして絶妙な甘さのバランスに特徴がでる。ⒷもⓀも甘めずき。


Ⓑ横綱:いづみ家


Ⓚ横綱:松乃屋

 

〈太平だんご〉――定番のこしあんのほか、粒あん、みたらし、きなこ黒蜜など選べる店もある。となると、判断がなかなか難しい。


Ⓑ横綱:いづみ家


Ⓚ横綱:あづま家

 

〈蕎麦〉――白か黒か。ツルツルかザラッとした喉越しか。茶屋によって違いがあって実に面白い。


Ⓑ横綱:山田家&もみじ庵 ※姉妹店のため同じ味


Ⓚ横綱:日の出家

 

・瓶ビール――冷たいままちびちび呑めることが最重要。アサヒのスーパードライが多い中、キリンラガーがあると「おっ♪」となる。なお、毎回大瓶一人一本ずつの手酌方式。

・店構え――入りやすいのか否か、店内の配置や動線はどうか。意外と大事。

・外庭席――季節がよければ、外席での呑み食いがしたくなる。景色も肴のひとつ。

・器――料理や酒を引き立てる器も、重要な要素。和の料理には、やはり陶器製や竹製がよく似合う。プラスチック製は問題外。

 

〈番外〉――付合せやおつまみ、珈琲ゼリーに飴ちゃんなどなど、きっぷの良いお母さんがじゃんじゃん出してくれる。呑むならこういう店で落ち着きたい。


Ⓑ横綱:栃木家


Ⓚ横綱:栃木家

 

《総括》――三大名物+蕎麦の完成度に加え、店全体の雰囲気や店員さん、それらのバランスの良さがお気に入りのポイントとなった。


Ⓑ横綱:日の出家
Ⓚ横綱:日の出家

 

そんなことを頭の片隅に置きつつ、七つの茶屋を巡っていたのであった。
ただし……もともと七軒すべてを回って“セブンサミッター”になろうなどとは、さらさら思っていなかったので、記録や写真の撮り忘れ、注意不足、呑み過ぎなど、反省点も多い。

今回の記事は、あくまでも自分のためのメモ書きにすぎない。
茶屋は何処も本当に美味しいし、差なんて本当は無いのかもしれない。でも、人にはそれぞれ好みというものがある。
三大名物といえども、その微妙な味の違いが分かってくると、ついつい自分なりに“番付”したくなってしまうのだ。
次にまた太平山を歩くとき、このメモを読み返しながら──さて今日は、どの茶屋に立ち寄って一杯やろうかな──などと考えるのも、また一興である。

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