白馬鑓温泉歩き〈ケーコ編〉

そう、あれは三年前、“大爆笑”しながら読んだものだった。
今読んでも笑ってしまう。色褪せてないわ。
念願が叶い、やっと連れて行ってもらえた、
いちにち”の2人との白馬鑓温泉11/3~11/4の話。

 

とはいえ、気になる湯温、事前にネットで検索しても、
10/21までの記事と“温泉俳優☆龍二100%”の画像くらいしか
参考になるものは見つけられず、
着いてみなければ温泉に入れるのか?入れないのか?わからないまま出発した。
猿倉荘の駐車場で会った男性が「今、下でクマ見たよ!」
なんて言うから、周囲にも注意を払いつつ。

 

私と夫のテント泊用ザックは60L、リーダー克は85L、サブリーダー雅は75L。
60Lでは少し容量が足りない時もあるが、ぎゅうぎゅうに押してなんとか詰め込んでいる。
もう少し大きいのが欲しい気もするけど、そうなると担いで歩けるのか?という問題が生じる。
おそらく克雅たちは私達の1.5倍~2倍の重量を担いでる。
それでもまだ彼等の方が早いが、なんとなくほぼ同じペースで山歩きできることがわかってきた。

 

〈白馬鑓温泉までの道のりは遠い〉

小日向のコルを過ぎ、ゆるく下ると、滝や小さな沢がいくつか現れ、その山肌をトラバースしていく。
雪と氷と草の付き方がまちまちで嫌な感じの急斜面だった。
リーダー克が冬靴&アイゼンで!と言ってきたのは、このためか~とすぐに理解した。

 

危うく難を逃れる場面もあり、当たり前だけど、落石多発箇所では落石が起こるし、
滑落しそうな所は滑落する可能性があるって事を肝に銘ずる。

 

厄介なトラバース地帯の終盤は雪が深かった。
踏み跡も深く、歩幅も広い。
もも上げをしながら大股で歩く、というような歩き方を暫くの間してたら、両腿が攣りそうになってきた。
こんなとこで嫌だなぁ。
休めそうな場所でリーダー克に「塩はないか?」とおねだりするも持っておらず。
すると、サブリーダー雅がフォローを入れ、塩分濃度の高そうな物をガサゴソと出してきた。

ホタルイカを平たく干した珍味と柿ピーわさび味・・・え?

内腿が軽く痙攣してて、ツッコミを入れる余裕もなく、がっついて塩分補給し、急場しのぎにはなった。
呑兵衛の仲間で良かった、て事にしておこう。
そのホタルイカの干したの、大好物なのに肝心の日本酒のアテとしては出てこなかった。行動食なのか?

 

ここからの地味な登りがしんどかった。
温泉は遠くから見てた方が近く感じて、ここから見上げる方が遠く感じた。

 

私があまりにも牛歩なので、克雅たちには先に行ってもらう。あ~~~
眼の前で湯気が立ってるというのに最後の最後で踏ん張りがきかない。
前穂~奥穂の時もそうだった。情けないし、格好悪い。
よし!来年のテーマは「踏ん張る」にしよう。
一昨年、昨年、今年のテーマは「自分を甘やかさない」だった(笑)これは自分の人生のテーマだな。

 

真横を温泉の川がゴウゴウと流れる不思議な光景

着く頃にはすっかりテン場の整地も終わっていて、申し訳ないやら嬉しいやら。
温泉横の一等地が空いていたようで、2人はご満悦の様子だった。
呑兵衛の生活動線を考えるとここがベストポジションというのも納得である。

いや~いつもなら、まずはビール!なんだけど、ここは絶対に温泉!だ。
すぐにでもダイブしたい気持ちを抑え、

酒を冷やし、

テントを張り、

水を汲みに行き、

タコを炙り、

風呂に入る。

じーさんは山へ柴刈りに、ばーさんは川へ洗濯に、
のような人間の営みが凝縮され、なんとも言えない喜びを感じてしまった。

 

 

タコの焦げる香りがたまらん。
炙られるとタコが踊り(本当の話)、吸盤がキュキュっと締まる。
吸盤のコリコリ感と足のヌメヌメ感(特に足の付け根の太い部分が好み♡)が、たまらんのです。

 

テント9張、14人(温泉目的12人、登頂目的2人)と、思ったよりも大盛況だったが、
純粋に温泉と酒を楽しみに来てる方が多く、居心地が良かった。

 

そうなると舞い上がってしまうのがうちの人で、早々に撃沈、おやすみなさい。
無風で好天とはいえ、標高2100mはちと寒く、ここからの流れはもう恒例化しつつある。

克雅家のテントに移り、呑み直す。
ホットワインを呑んで温まろうという声が聞こえる。(ホットワインを始める頃は大体出来上がっている)
THERMARESTの黄色い蛇腹タイプのマットに赤ワインをひっくり返し、
マットの溝を拭く、ひっくり返す、拭く、ひっくり返す、拭くを3回繰り返してから寝る。

 

星が近かったそう。

☆ → ☀

朝風呂を堪能していた夫に起こされ、朝風呂へ。

いいお湯だった。また来るよ。

 

下山中、
夫が足の指の間すべてに水ぶくれを発症する。
風呂上がりにすぐに靴下を履いたせいかもしれない。
普段は靴擦れなどしたこともなく、ふやけた所が弱くなり靴擦れしたのかもしれない。
下山後、
私は足のスネだけ軽く低温火傷になっていた。なんでもほどほどにしないと。

所感
"オーバースペックが丁度良い"
克雅さんから学ぶ。

"朝の長風呂注意"
夫から学ぶ。

 

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