左と右と山 〈4〉

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左と右と山 〈3〉からの続き。

2017年7月25日
まだ正座が出来ない。30%くらいの確率で正座をしづらくなる方も居るようだ。
正座のリハビリは自分から願い出てリハビリメニューに加えてもらった。
なぜならば、

夫は以前より何故か牢名主が好きで、私の亡き母にも生前、元気ハツラツだった頃、
「お前のかーちゃん、牢名主みたいだな!」と言ってた記憶がある。
右足首骨折の入院時、4人部屋に私が1人でベッドの上に座ってただけなのに、
「お前、すっかりこの部屋の牢名主だな!」とか、
今春の小布施散歩の後、「草笛」の座敷で私だけ座布団を10枚重ねた上に座って蕎麦をすする姿を見て笑いながら、
「やっぱりお前は牢名主だ!」と言い放ったのである。
なぜだ?牢名主の家系?牢名主の気(け)があるとか?牢名主体質なのか?
とにかく、いちいちうるさいんで正座は出来るようにしておきたい。
下山後は蕎麦屋に寄る機会も多いし、大人数だと座敷に通されるから。

7月28日 リハビリ

7月29日 ウォーキング15km
夫と上野~秋葉~神田を何往復もして、伝説のポケモン、“フリーザー”と“ルギア”を捕まえる。

8月1日 リハビリ
一昨日の歩きすぎのせいか、膝の皿の下の骨が痛くむくんでいる。

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8月4日 診察&リハビリ
15km程度の歩きなら問題ないとのこと。
理学療法士に「会うたびに黒くなっていますね。」、主治医にも「なんでそんなに外で遊ぶのが好きなの?」と言われる始末。
これでもしっかり日焼け止め塗ってるんだけどな。
「膝、しっかり安定してきたでしょう?外れる感じは全くなくなってきたでしょう?」と聞かれても、実感がないから、
「まだ、正直わかりません。」と答えるしかなく、「安定してきて良くなった!と言われると思ったのに・・・」と残念がられても困る。

8月8日 リハビリ
ふくらはぎが常に張り気味なので、伸ばすストレッチを怠らないで下さいと言われる。

8月18日 診察&リハビリ
明日は我が身かも?と、主治医にマダニの相談をする。
「もしもいつか“マダニに噛まれたら”診てくれますか?」
看護師にしてみれば「それは皮膚科ね~」となるが、
「先生の方が手術に慣れてるし、そんなの簡単なんじゃないですか?」と迫ると
「うーん、やってみてもいいけど・・・」と言ってくれる。(´∀`)

8月22日 リハビリ
近所の空き地でバレーボール大の“真っ白なキノコ”が生えてた話をすると、「オニフスベですかね。」と即答され驚く。
おじいちゃんちによく生えていて足で踏み潰して遊んでいたそうな。
ホコリタケのようにほこり(胞子)が舞い上がるんだそうな。

8月25日 リハビリ
朝、起き抜けに痙ったふくらはぎの痛みが残っているので入念に伸ばす。
正座をするために膝の皿を動かす。皿の横の脂肪体?が少し硬いみたいだ。
ベッドの上に力を抜いて座り、膝の皿を下に動かし、膝に力を入れ皿を上に戻す。
正座は一気に座ろうとせず、枕や畳んだバスタオルを膝裏に挟んで、少しずつ様子を見ながら行う。
バスタオル3枚をかませた所まで曲がるようになった。

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〈3歩歩くと忘れちゃうんで、リハビリ絵日記を欠かさずつけています〉

スポーツ復帰を目指し、傷害予防も兼ねたアスレチックトレーニングのようなことをやってる訳だが、そもそも私レベルの登山はスポーツなのか???って話はナシの方向でお願いします。心がゆれる。

9月1日 診察&リハビリ
まず、左膝がらみの診察で登山復帰は軽めの山行で手術から6ヶ月後、あなたは無理して何かしでかしそうだから通常の山行で手術から8ヶ月後と言われている。
特に内側への “捻り” は厳禁なんだそうだ。
そして、抜釘を控えている右足首の違和感や痛みについては、手術によって取れるかもしれないし取れないかもしれない、取れると思ってやりましょう、術後2週間は安静に、との事。

右足首のレントゲン写真を写メで撮らせて貰う。
「山の日記かなんか付けてるの?」と先生。
「右足首骨折がなければ左膝手術もなかったと思う。その記録を付けておきたい。」
と告げると、
「そういえば左膝の手術をずいぶんと嫌がっていたよね~怖かったの?」と聞くので、
「怖くねーし!」と言ってやった、心の中で。
鼻高々に「お陰で左足の大切さがよーーーくわかったでしょ、フフ~ン。手術まで体調整えて風邪ひかないようにね、フフ~ン。」だってさ。

暇なとき、テレビを見ながら膝の皿をしょちゅう動かしていたお陰か、正座の練習はバスタオル1枚まで曲がるようになる。
理学療法士から、右足首の硬さと不安定さを気に掛けていて、抜釘したら終わりではなく、足首に柔軟性を持たせつつ安定させていきたいと思ってるという事を聞く。
手術前日まで筋トレを怠らないように、右足は2~3日動かせなくなるから踵上げをして鍛えておくようにと指示がある。

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9月6日 入院 11:00 夫、付いて来る
朝、家でシャワーを浴び、ムダ毛のお手入れ、爪切りを済ませておく。
入院手続きをして病室へ通される。麻酔科医の説明、今回は全身麻酔のみ。
ハンバーガー”を昼飯にしようと決めてたのに、病院食も用意されており、外出届やら何やらと面倒な手続きをするようで、潔く病院食をスタートさせる。
いいの、タニタ食堂と何ら変わりないと思えば。メインの魚のムニエル風の横に付いていたデザートのゼリーを夫から「煮こごりか?」と言われても気にしない。ひどいお人だわ。

主治医来る。
「明日急患がなければ、オペ9:30~、家族の人には9:00に来て貰って下さい。
ギプスはなし。神経も切るから痺れが出る場合もあるから。痛いからね!」

前のベッドのお婆ちゃんにいきなり
「高橋さん、お煎餅ありがとう!」と挨拶される。( ఠ_ఠ )
私の旧姓だったのもあり、一瞬びっくりした。

15:00~リハビリ
両足の踵上げ、足首の角度測定など。

18:00~中華風な夕食を済ませたら、眠くて眠くて21時前に寝てしまった。

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9月7日 右足関節脱臼骨折・抜釘手術 9:30~

6:00
点滴用の針を入れる。

7:00
突然、♪川の流れのように♪のメロディが流れる。
前のベッドのお婆ちゃんの目覚まし時計だった。

8:00
主治医来る。「今になって心配なこと不安なことありますか?」って。ないです。

8:30
患部洗浄してもらい、左足に弾性ソックスを履く。今回はソックスも足を高くする枕も持参、慣れたもんだ。術後は患部のむくみ防止で足を高くして寝るのだが、高さが微妙で高すぎても低すぎても駄目だそうで、家にある通販生活の枕が丁度良い塩梅なのだ。

9:00
夫、来る。車椅子で手術室へ移動。3回目のオペでやっと周囲を見る余裕が出てきた。私の周りで4~5人が絶えずカチャカチャ作業している。とても手際が良い。まるで自分が工場の流れ作業のラインに乗った商品のように思えてくる。ジロジロとチェックするも、口にマスクを当てられあっという間に意識を失う。

9:30~11:30
手術終了(オペ自体は1時間程度)
骨折した時の手術の痛みは広範囲で足首全体がずっしりと重い鈍痛であったが、抜釘手術は切って縫った箇所がピンポイントで痛い。動かさず、じっとしていれば痛くはない。喉の痛みも軽い。そんなことよりもだるくてねむい・・・

今回は全身麻酔だけだからなのか、トイレはベッド上でだ。
なるべく溜めて溜めて、2回だけで済ませた。ベッド上での差し込み便器がどうにもこうにも小さく感じて、的を外しそうで恐いのである。
看護師と介護士に何度も「ここらへんでいいですか?この位置で大丈夫ですか?」と確認してしまう。慣れたら簡単なのかもしれないがそこに行き着くまではハードルが高いと思う。
ギプスでの固定もなく、体も自由に動かせるので腰も痛まずぐっすり眠れた。


《ACLリハビリ~右足関節脱臼骨折 抜釘手術》まで

左と右と山〈5〉へ続く

-ACLと骨折

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